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『熱海殺人事件』(あたみさつじんじけん)は、つかこうへいの初期の代表的戯曲。1974年に岸田國士戯曲賞を受賞した。また、1976年につかこうへい自身により小説化され、角川文庫で出版された。1986年には同タイトルで映画化もされた。 == 解説 == 初演は1973年、文学座アトリエにて。そのときは藤原新平が演出を務めた。1975年にA班・B班・C班のトリプルキャストで上演され、1978年の紀伊国屋公演からはC班のキャスティングが採用された。それにより、初代木村伝兵衛は三浦洋一、初代刑事は平田満、初代犯人は加藤健一、初代ハナ子は井上加奈子という認識が一般的となっている。 主な登場人物は、タキシードを着た部長刑事・木村伝兵衛と、地方からやってきた新任の刑事、木村の愛人の婦人警官、恋人殺しの犯人の4人。物語の構図は、三流の犯人である大山金太郎を、木村伝兵衛が一流の犯人に育て上げる中で、新任の刑事、婦人警官、さらには木村自身も成長をしていくというもの。 1982年まではキャストも、木村伝兵衛が風間杜夫にバトンタッチされ、ハナ子も1981以降、角替和枝や岡本麗に変わった以外は変更が無く、内容もほとんど変化することはなかったが、1990年代から『熱海殺人事件』は様々なバージョンが作られ、変化している。基本となる設定や構図を残しつつ、役者を替えたり、台詞を変えたり、関係性や結末を変えたりしたもの、さらにバージョンによっては基本の物語すら異なるものもある。主役の木村伝兵衛の設定も、バージョンによって同性愛者だったり精神異常者だったり女性だったりする。1990年以降の婦人警官は水野朋子となる。 しかしながら、大音量の「白鳥の湖」をBGMに木村が電話でがなりたてるオープニングや、新任の刑事に渡す書類を地面にわざと落とし、木村が「拾ってください」というやり取り、木村が成長した犯人を花束で何度も打ち据えるシーンなど、この作品の名物となっている部分は、形は変わりつつも、どのバージョンにも数多く残っている。 主なものとして『熱海殺人事件』、『ソウル版熱海殺人事件』、『熱海殺人事件ザ・ロンゲストスプリング』、『熱海殺人事件モンテカルロイリュージョン』、『熱海殺人事件妹よ』、『熱海殺人事件サイコパス』、『売春捜査官』、『平壌から来た女刑事』がある。いずれもつかこうへい脚・演出による。また、さまざまな形・場所で上演されている作品であるが紀伊國屋ホールでの作品はつかこうへいの手で上演され続けていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「熱海殺人事件」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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