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片岡山伝説(かたおかやまでんせつ)または飢人伝説(きじんでんせつ)とは、『日本書紀』推古天皇条に収載された飛鳥時代の説話。聖徳太子と飢人(飢えた人)が大和国葛城(現在の奈良県北葛城郡王寺町)の片岡山で遭遇する伝説である。片岡山飢人説話(かたおかやまきじんせつわ)あるいは単に聖徳太子伝説(しょうとくたいしでんせつ)と呼称することもあり、古代における太子信仰のひとつのあり方を示す伝説として注目される〔米田(1992)pp.194-195〕〔末木(1996)pp.31-34〕。 == 伝説のあらまし == 『日本書紀』による片岡山伝説のあらすじは次のようなものである。 推古天皇21年(西暦613年)12月庚午朔、聖徳太子が片岡(片岡山)に遊行したとき、飢えた人が道に臥していたので、姓名を問うたが返事がなかった〔。太子はこれを見て飲食物を与え、また、自分の衣服を脱いでその人を覆い「安らかに寝ていなさい」と語りかけ、次の歌を詠んだ〔。 翌日、太子が使者を遣わしてその人を見に行かせたところ、使者は戻って飢者がすでに死んでいたことを告げた〔。太子は大いに悲しんで、飢人の遺体をその場所に埋葬して墓を固く封じさせた。数日後に太子は、近習の者を召して「過日埋葬した人は普通の人ではない。きっと真人(ひじり)にちがいない」と語り、墓を見に行かせた〔。使いが戻って来て「墓を動かした様子はありませんでしたが、棺を開いてみると屍も骨もありませんでした。ただ棺の上に衣服だけがたたんで置いてありました」と告げた〔。太子は再び使者を遣わして、自分がかつて与えたその衣服を持ち帰らせ、以前のように身に着けた。人々は大変不思議に思い、「聖(ひじり)は聖を知るというのは、真実だったのだ」と語って、ますます太子を畏敬した〔〔『日本書紀』編纂当時は、死穢・触穢を忌避する観念、風習は未発達であると考えられるが(『日本書紀』皇極天皇元年五月乙亥日条参照)、疫病は恐れられていた。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「片岡山伝説」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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