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牛頭天王(ごずてんのう)は仏教における天部の一つ。、釈迦の生誕地に因む祇園精舎の守護神とされた。奈良時代までには日本にも入り、蘇民将来説話の武塔天神と同一視され神仏習合では薬師如来の垂迹であるとともにスサノオの本地ともされた。京都東山祇園や播磨国広峰山に鎮座して祇園信仰の神(祇園神)ともされ現在の八坂神社にあたる感神院祇園社から勧請されて全国の祇園社、天王社で祀られた。また陰陽道では天道神と同一視された。 == 概要 == 牛頭天王は、京都祇園社(現八坂神社)の祭神である。 『祇園牛頭天王御縁起〔祇園牛頭天王御縁起 - 寛永11年(1634年)の写本(『京都大学附属図書館創立百周年記念公開展示会図録』より)〕〔京都大学付属図書館蔵『牛頭天王御縁起』より 〕』によれば、本地仏は東方浄瑠璃界の教主薬師如来であるが、かれは12の大願を発し、須弥山中腹にある「豊饒国」(日本のことか)の武答天王の一人息子として垂迹し、すがたを現した〔山本「牛頭天王」(1999)〕。 太子は、7歳にして身長が7尺5寸あり、3尺の牛頭をもち、また、3尺の赤い角もあった〔〔1尺=30.3センチメートルとして計算すると、7尺5寸は227.25センチメートル、3尺は90.9センチメートルである。〕。太子は王位を継承して牛頭天王を名乗るが、后をむかえようとするものの、その姿かたちの怖ろしさのために近寄ろうとする女人さえいない。牛頭天王は酒びたりの毎日を送るようになった〔。 3人の公卿が天王の気持ちを慰安しようと山野に狩りに連れ出すが、そのとき一羽の鳩があらわれた。山鳩は人間のことばを話すことができ、大海に住む沙竭羅龍王の娘のもとへ案内すると言う。牛頭天王は娘を娶りに出かける〔。 旅の途次、長者である弟の古単将来に宿所を求めたが、慳貪な古単(古端、巨端)はこれを断った。それに対し、貧乏な兄の蘇民将来は歓待して宿を貸し、粟飯をふるまった。蘇民の親切に感じ入った牛頭天王は、願いごとがすべてかなう牛玉を蘇民にさずけ、蘇民は富貴の人となった〔。 龍宮へ赴いた牛頭天王は、沙竭羅の三女の婆利采女を娶り、8年をそこで過ごすあいだに七男一女の王子(八王子)をもうけた。豊饒国への帰路、牛頭天王は八万四千の眷属をさしむけ、古単への復讐を図った。古端は千人もの僧を集め、大般若経を七日七晩にわたって読誦させたが法師のひとりが居眠りしたために失敗し、古単の眷属五千余はことごとく蹴り殺されたという〔。この殺戮のなかで、牛頭天王は古単の妻だけを蘇民将来の娘であるために助命して、「茅の輪をつくって、赤絹の房を下げ、『蘇民将来之子孫なり』との護符を付ければ末代までも災難を逃れることができる」と除災の法を教示した〔。 以上が、『祇園牛頭天王御縁起』の概要である〔端午の節句に粽(ちまき)を食するのは古単の髻(もとどり)、菖蒲を祀るのは古単の髪の象徴であるといわれる。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「牛頭天王」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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