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物理学(ぶつりがく、)は、自然科学の一分野である。自然界に見られる現象には、人間の恣意的な解釈に依らない普遍的な法則があると考え、自然界の現象とその性質を、物質とその間に働く相互作用によって理解すること(力学的理解)、および物質をより基本的な要素に還元して理解すること(原子論的理解)を目的とする。化学、生物学、地学などほかの自然科学に比べ数学との親和性が非常に強い。 古代ギリシアの自然学 ( physis) にその源があり、"physics"という言葉も、元々は自然についての一般的な知識の追求を意味しており、天体現象から生物現象までを含む幅広い概念だった。現在の、物理現象のみを追求する"physics"として自然哲学から独立した意味を持つようになったのは19世紀からである。 物理学の古典的な研究分野は、物体の運動、光と色彩、音響、電気と磁気、熱、波動、天体の諸現象(物理現象)である。 == 概論 == === 物理現象の微視的視点と巨視的視点 === 物理学では物理現象を微視的な視点と巨視的な視点とから研究する。 微視的な視点の代表的なものは素粒子物理学で、自然界に存在するさまざまな物質が分子や原子、電子といった種類の限られた基本要素の組み合わせによって構成されていることを突き止めてきた。素粒子物理学は核子よりさらに基本的な要素であるクォークが存在することを解明し、さらにもっと基本的な要素であるストリングなどが研究されている。また、こうした物質要素の間に働く力が、重力、電磁気力、弱い力、強い力(又は核力)の四種類の力に還元できることも明らかにされてきた。現在知られている相互作用は以上の四つのみである。 巨視的な視点からは、液体や気体、熱エネルギー、エントロピー、波といった巨視的な物理現象が研究される。こうした巨視的現象も原理的には無数の粒子の微視的現象の積み重ねの結果であると考えられているが、構成粒子数が極端に多いために、すべての素過程を記述して、そこから巨視的な現象を導くことは事実上不可能である。一方、こうした巨視的現象には構成粒子の従う法則とは関係なく、物質の巨視的な振る舞いを支配する別個の法則が存在するように見える。例えば、水や雲、蜂蜜といった液体は、原子レベルにさかのぼらなくても、液体として同じ法則に従って振る舞い、それらの物質的な特性の違いは粘性のような巨視的なパラメータとして表される。 材料力学や流体力学はそうした巨視的現象の法則からなる独立した物理学上の理論体系である。巨視現象を説明しながら微視現象との親和性が高い巨視物理学は統計熱力学のみである。ここで注意しなければならないのは材料力学や流体力学はそれらの適用範囲においては、他の理論から完全に閉じた理論体系として存在していることである。 現代の物理学は、たとえば素粒子論がある一方で熱力学があるように、巨視的現象の理論と微視的現象を記述する力学とをつなぐ理論や現象も、重要なテーマとして研究されている。一般的にこの分野では統計物理学と呼ばれる強力な手法が使われる。ルートヴィッヒ・ボルツマンらによって開発されたこの手法は、構成粒子の振る舞いを統計的に処理することによって、巨視的現象と結びつけるものである。統計力学の基礎づけは、古典力学によっては不可能であり、量子力学は欠かせない。また、量子力学の発見には、黒体放射を説明するプランクの法則など、当時の古典統計力学における問題とも深い関わりがあった。 大量の数値計算を可能にするスーパーコンピュータによって、大量の粒子の理論的振る舞いを数値的にシミュレートして巨視的な振る舞いを再現させようとする計算物理学の試みが20世紀後半から勃興している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「物理学」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Physics 」があります。 スポンサード リンク
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