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『特捜刑事マイアミ・バイス』(とくそうけいじ- 原題:Miami Vice)は、1984年から1989年までアメリカで放映された大ヒット刑事ドラマ。NBC製作。 == 概要 == 主演はドン・ジョンソンとフィリップ・マイケル・トーマス。メトロ・デイド警察(現在のマイアミ・デイド警察)の風俗取締班(風俗取締班をvice squadという。オフィスは「ゴールドコースト海運」という貿易会社に偽装)と、二人の潜入捜査官クロケットとタブス他、仲間達の活動を描くアメリカのTVドラマ。 マイアミを舞台に、ヴェルサーチやアルマーニのスーツを着てフェラーリを乗り回し、毎回ビルボード上位にランクされるようなメジャーなナンバーが流れるというスタイリッシュな刑事ドラマとして話題になった。こと劇中に挿入される楽曲については、もともと企画段階において、音楽番組(放送していたCATVの局名でもある)「MTV」をヒントに“MTV Cops”といった側面も取り入れたいといったプロデューサーの意向もあったとのことで、ドラマに大きな方向性と彩りを与えている。テーマソングはヤン・ハマー。劇中挿入曲を集めたサントラも発売されヒットした。著名な者から後に有名になった者まで多くの俳優やミュージシャンが出演し、グレン・フライ、ブルース・ウィリス、マイルス・デイヴィス、ジェームス・ブラウン、フランク・ザッパ、フィル・コリンズ、ジーン・シモンズ、リーアム・ニーソン、ウィリー・ネルソン、ルー・ダイアモンド・フィリップス、ヴィゴ・モーテンセン、ジュリア・ロバーツ、ローレンス・フィッシュバーン、ロザリンド・チャオ、メリッサ・レオ、ケイリー=ヒロユキ・タガワなどがゲスト出演した。その他の有名人としてはNBAプレーヤーのビル・ラッセルとバーナード・キングや、カーレーサーのダニー・サリバン。ウォーターゲート事件で有名なジョージ・ゴードン・リディなどが出演した。 製作にあたったマイケル・マンは本質的に細部にわたって「リアリティ」に拘る映像作家であり、過去に自身が監督した映画『ザ・キープ』などでは劇中で登場する軍装品の時代考証などかなりのものであった。それは当然TVドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』においても徹底されている。一例としてあげるならば、シチュエーションに対する銃器の選択、実際の銃器の取り扱いなどについて、IPSCマッチシューター(ジム・ズビアナ)や現役オフィサーがアドバイス、演技指導を行うなど、アクション面においてもドラマが荒唐無稽な話とならないようにされている。なおジム・ズビアナは劇中に暗殺者役でも登場している。クイックドローで銃を構えている相手にトリプルタップ(ボディショット2発、ヘッドショット1発)で倒すシーンは見所の一つである。 更に、このドラマがひとつのムーブメントとなりえたのは、脚本においてもしっかりと「リアリティ」に拘ったからである。『マイアミ・バイス』以前の刑事ドラマは、おおよその作品が犯人逮捕こそが解決という予定調和のもとに物語が成立していた。しかし本作では逮捕しても、何でもないような手続き上のミスを「デュー・プロセス・オブ・ローに反する」と弁護士に突かれて不当逮捕として釈放されたり、苦労して立件したにもかかわらず証人保護プログラム適用者で連邦捜査局(フロリダ支局)からの申し入れにより放免となるなど、“事件が解決して次の話へ”といった流れではない。事件への「捜査」を物語の起点として、そこからはじまる、新たなストーリーを大事にしている。解決しない事件もあるということ、捜査のプロセス、つまり主人公たちの「俺達何のためにこんな事やってるんだろう」といったある種閉塞感を抱きながらも決して萎えることなく、それぞれの信義のもとに行動する刑事達を描いている。刑事ドラマでありながら当時ではめずらしく離婚や再婚といった人間関係や日常の生活にもしっかりと焦点を当てている。一話完結という形式をとりながらもそれらをサイドストーリーとして織り交ぜながら、きちんと時系列の中で関連性を持たせて描いている。 なお、オリジナルのスタッフが関わったのは第3シーズンまでであり、視聴率の低下もあり第4シーズンからはほぼ別のスタッフ(後にロー&オーダーを製作するディック・ウルフが中心となった)によって製作された。そのため、第4、5シーズンはそれまでの作風とは異なりより暗く、陰鬱な話が中心となった。そしてそれが従来のファンから反発を招き、さらに視聴率が低下し第5シーズンで打ち切りとなった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「特捜刑事マイアミ・バイス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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