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特設艦船(とくせつかんせん)とは、民間船を徴用し、海軍所属の艦艇としたものである。正規軍艦の専門化が進んだ、近代以降の海軍において使われる用語である。 == 概要 == 近代以前は、主力艦以外の軍艦と民間船との間に構造面における厳然たる差がなかった。このため、有事の際には民間船を武装させ、そのまま軍艦として使用することが多かった。しかし、近代以降は軍艦が構造的に特殊化・専門化したため、民間船をそのまま最前線での任務にあたる艦艇として使用することは難しくなった。それでも、戦時においては一刻でも早く、多くの戦闘艦が必要となるため、既存の民間船(商船・貨物船・漁船など)を徴用し、それに改造や武装を施すことによって、最前線以外での戦闘に従事する艦艇に仕立て上げた。これを特設艦船と呼ぶ。 基になる民間船が多種多様であることから、様々な大きさ・性能の特設艦艇があるが、一般に新規に戦闘艦を建造するより大幅にコストが低く、工事期間も短くて済むという利点がある。後述するように、船員をそのまま徴用して流用できる利点もある。ただし、武装は正規戦闘艦よりも少なく、速度も遅く、装甲もないため防御力も弱いという欠点がある。 指揮をとるのは海軍士官であり、国際法上も軍艦に該当するが、乗員全員が軍人とは限らず、船体の徴用と同時に船員も徴用されている場合が多かった。その場合、高級船員は士官待遇の軍属となることが通常である。一般船員に関しては、軍と直接契約して指揮下に入り軍属となる場合と、軍と船会社の間の傭船契約に従って派遣されるだけで厳密には軍属といいがたい場合がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「特設艦船」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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