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犠牲バント(ぎせいバント)とは、野球で、打者がアウトになる代わりに、走者を進塁させることを目的としたバントのことである。公認野球規則10.08により定められている。英語ではSacrifice buntという。 走者を次塁に「送る」ことから送りバントとも呼ばれる。また、三塁走者を本塁に生還させる犠牲バントは特にスクイズプレイと呼ばれる。 == 概要 == 歴史は古く、1860年代にブルックリン・アトランティックスの中心選手として活躍していたディッキー・ピアスが最初に犠牲バントを行っていたとされている。 犠牲バントが用いられる状況は走者一塁、あるいは走者二塁(一塁・二塁を含む)の場合である。前者の場合は一塁線を狙って打球を転がすのがセオリーであり、後者の場合は三塁線に転がすべきとされる〔転がす場所の狙いどころ 〕。適切にバントが行われた場合、塁上の走者は打者走者が一塁でアウトになる間に進塁する。犠牲バントが予想される局面では守備側は必要に応じてバントシフトを敷いて対処する。なお、犠牲バントの打球にはインフィールドフライは宣告されないため、敢えて打球を落とし、併殺を狙う場合もある。 悪球はバントが難しいので、ボールになる投球であれば打たずに待つ〔キャンパニス(1957年) p.205〕。バットに当たった瞬間にバットをわずかに引く。そして、バントされた球の飛ぶ方向はバットの角度で定まる。打つ面が三塁を向いていれば三塁に、一塁を向いていれば一塁線にそって球は転がっていく〔キャンパニス(1957年) p.206〕。一塁に走者を置いた場合の犠打はファウルラインに近いフェアグラウンドで一塁手が深く突っ込まねばならぬ地点、一・二塁に走者を置いた場合は三塁方向か三塁と本塁の中間で三塁のファウルラインに近い地点、二塁に走者を置いた場合は三塁と本塁との中央のファウルライン近くにバントするのがそれぞれ最適とされている〔キャンパニス(1957年) pp.206-208〕。 広義の犠打であり、記録上の用語としても犠打が用いられる。犠打は、バントをした結果塁上の走者が進塁し、打者が一塁に達する前にアウトになったときに記録され、その打席は打数に含まれない。しかし、打者がセーフティバントを狙って結果的に送りバントの形になった場合は打数がカウントされる。また、打者走者をアウトにできるにもかかわらず、守備側が先行する走者をアウトにしようと試みて失敗し、誰もアウトにならなかった場合には、犠打と野選が記録される。守備側が失策し誰もアウトにならなかった場合、失策がなくても走者が進塁できたと記録員が判断すれば、犠打と失策が記録される。 送りバントが成功すれば、走者を得点圏(二塁や三塁)に進めたうえ、内野ゴロ等の凡打による併殺のリスクを回避できる。その一方で、守備側にアウトを一つ与えるというデメリットもある。ここから主に僅差の試合や、投手など安打を期待できない打者の打席で用いられる。しかし、どうしても1点が必要な局面などでは、チームの主砲である4番打者も犠牲バントを敢行することがある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「犠牲バント」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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