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プロファイリング(Offender profiling、criminal profiling)とは、犯罪捜査において、犯罪の性質や特徴から、行動科学的に分析し、犯人の特徴を推論すること。プロファイリングそのものは犯罪捜査ばかりではないので、日本語で正確に表現するのであれば「犯罪者プロファイリング」が正しいが、通常「プロファイリング」と言うとこの犯罪者プロファイリングを指す。 == 概要 == 基本的な構造は、「こういう犯罪の犯人はこういう人間が多い」という統計学である。この犯罪者のパターンを推論する事を「プロファイリング」と言い、推定する専門家(捜査権を持っているとは限らず、外部委託で助言するだけの学者のこともある)を「プロファイラー」、推定された結果を通常「プロファイル」と言う〔語源と意味が異なるため「犯罪者プロファイル」とするのが正しい。〕。 犯行や犯罪現場で犯人像を推定する作業は現場の警察官や刑事でも行っているが、それら現場の推定が経験によって行われる物であるのに対し、プロファイリングは行動科学的知見を用いると言う点において異なる。 犯罪前の準備(情報収集等)、犯罪中の行動(殺人方法等)、犯罪後の処理(死体の処理、逃走方法等)は、犯人の性格、個性にかなり関係すると考えられている。これらを行動科学(心理学、社会学、文化人類学、精神医学)的に分析すれば、犯人の性別、人種、職業、年齢などの特徴をある程度推定でき、これらの推定を元に物的証拠やその他の情報とあわせて捜査すれば、闇雲に捜査員が広範囲に捜査するよりは効率的であるとされる。 プロファイリングというものは事件を解決するものではない。個人を特定するのではなく、確率論的に可能性が高い犯人像を示すものであり、捜査を効率的に進める支援ツールである(当然、プロファイルに当てはまらない人間が犯人である事もあり得る)。そのため、ドラマにあるような一人のプロファイラーが犯人を特定し逮捕するようなことは絶対にない。鑑識課の人物が調べてきたデータを元に大まかな犯罪者のイメージを推定して現場の捜査員に伝え、捜査員はその推定を参考情報として犯人を捜査・検挙する。鑑識・情報管理・証拠調査・捜査・逮捕といった犯罪に関わる多くの過程における一部であって、一部マスコミやドラマで語られるような万能捜査員ではないことは強調されるべきであろう。 事件後に報道機関などが行う識者による犯人予想と、プロファイリングの違いは、前者が“報道のための情報提供”なのに対してプロファイリングが“根拠に基づく推論”である。例えば、俗に言う「犯人しか知らない事実」を警察のプロファイリングでは判断情報として加えることができるが、報道情報には捜査を妨害しないという限界があり、警察の持つ手懸りは容疑者に手の内を明かす事になるなどの捜査上の秘密という性格もあるため、捜査の密行性の観点から公開は制限されている。質量そろった情報は両者ともに公開できない。犯罪現場から得るデータ的・理論的な裏付けの有無は、報道機関による犯人予想とプロファイリングとの差ではない。犯人予想をする人が、犯人に関する情報を警察に提供していない場合があり、こちらの方が報道機関の姿勢の問題として大きい場合がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「プロファイリング」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Offender profiling 」があります。 スポンサード リンク
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