|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 気 : [げ, き] 1. (suf) (uk) seeming 2. giving the appearance of 3. giving one the feeling of ・ 山 : [やま] 【名詞】 1. (1) mountain 2. (2) pile 3. heap 4. (3) climax 5. critical point ・ 山脈 : [さんみゃく, やまなみ] (n) mountain range ・ 脈 : [みゃく] 【名詞】 1. pulse
『狂気の山脈にて』(きょうきのさんみゃくにて、At the Mountains of Madness)は、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの小説である。 1936年、雑誌『アスタウンディング・ストーリーズ』に掲載された。 邦題としては他に、『狂気山脈』等もある。 == 解説 == ラヴクラフトの小説としては長編である。 わずか1ヵ月で書き上げられ、ラヴクラフトの自信作でもあったが、当初、雑誌『ウィアード・テイルズ』には「長すぎる」として採用を見送られた。 ラヴクラフトは知人宛ての手紙で断筆をほのめかすほど落胆したが、その後、『アスタウンディング・ストーリーズ』に掲載されることになった〔『ラヴクラフト全集 4』 大瀧啓裕訳、東京創元社、1985年。 「作品解題」、343 - 344頁。〕。 現在では彼の代表作の一つに挙げられるようになっている。 ラヴクラフトは子供の頃から南極に関心を持っていた。 南極を舞台にした本作は、翻訳家の大瀧啓裕によれば、「十歳のときから心に取り憑いて離れない、荒涼とした白い南極にかかわる漠然とした感情をつきとめるべく目論まれた」〔『ラヴクラフト全集 4』 「作品解題」、344頁より引用。〕ものであり、執筆は「必然のなりゆきだったのだろう」〔『ラヴクラフト全集 4』 「作品解題」、343頁より引用。〕とされる。 なお、同じ南極を舞台にしたエドガー・アラン・ポー〔ポーはラヴクラフトが影響を受けた作家の一人である。〕の小説『ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語』が作中に登場し、設定の一部も持ち込まれている。 例えば、ショゴスの鳴き声は同作に登場する巨大な鳥がもとになっている〔『ラヴクラフト全集 4』 「狂気の山脈にて」、294頁。 作中で直接言及している。〕。 そして、登場人物がポーの小説の読者と設定され、ポーはそれを事実をもとに執筆したのではないかという扱いになっている。 ラヴクラフトはまた、宇宙にも強い関心を持っていた。 彼の作品はクトゥルフ神話と関連付けられるが、内容的には違いも見られる(詳細は「ラヴクラフト神話」を参照)。 本作の場合も、作中に登場する「クルウルウの末裔」〔大瀧は、ラヴクラフト作品内では、クトゥルフを「クルウルウ」と表記している。〕は神格というより、ミ=ゴと同列の宇宙生物のような扱いになっている〔「陸棲種族」「蛸に似た宇宙生物」と記述されている。〕〔『ラヴクラフト全集 5』 大瀧啓裕訳、1987年。 「作品解題」、345 - 346頁。 『ダニッチの怪』や本作でのクルウルウの扱いがクトゥルフ神話と異なることが指摘されている。〕。 大瀧は、善悪二元論的なクトゥルフ神話との根本的な違いとして、ラヴクラフトの宇宙観がもとになった(人間の視点とは異なる)超越的な視点を挙げている〔『ラヴクラフト全集 5』 「作品解題」、323 - 326頁。〕。 特に本作は『時間からの影』とともに「幻想宇宙年代記」〔『ラヴクラフト全集 5』 「作品解題」、323、326頁。〕とも表現し、「ラヴクラフト宇宙観の総決算」〔『ラヴクラフト全集 4』 1頁。〕としている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「狂気の山脈にて」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|