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狂牛病問題 : ミニ英和和英辞書
狂牛病問題[きょうぎゅうびょう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

狂牛病 : [きょうぎゅうびょう]
 【名詞】 1. bovine spongiform encephalopathy (BSE) 2. mad cow disease
: [やまい]
 【名詞】 1. illness 2. disease 
: [もん]
 【名詞】 1. problem 2. question 
問題 : [もんだい]
 【名詞】 1. problem 2. question 
: [だい]
  1. (n,vs) title 2. subject 3. theme 4. topic 

狂牛病問題 ( リダイレクト:BSE問題 ) : ウィキペディア日本語版
BSE問題[びーえすいーもんだい]

BSE問題(ビーエスイーもんだい)とは、2000年代の初頭に発生した、BSE(牛海綿状脳症、Bovine Spongiform Encephalopathy)に関する一連の出来事、事件、またそれらのメディア報道によって発生した社会問題である。BSEをめぐる畜産業(食肉産業)や外食産業にくわえ、一般生活者を巻き込んだ社会現象となった。本項では主に、これらにまつわる社会動向を記述する。報道の過熱によって、日本でのBSE感染患者は一人も出なかった(海外で日本人感染者一人)にもかかわらず、BSEが発生したと報道された農家や、目視検査をした女性獣医師など5人が自殺した。
BSEは、俗に「狂牛病」 (mad cow disease) と呼ばれることもある。

== 概要 ==
BSEは、TSE (伝達性海綿状脳症)の一種で牛に見られる疫病である。イギリスで初めて特定され、のべ160件弱の発症報告がなされた。
当初イギリス政府は牛肉との因果関係を否定していたが、後にメディア報道の活発化にともない、牛由来の物質がもっとも疑わしい旨を表明した。メディアはイギリス政府のこうした対応の不備をしばしば大きく報道した。
イギリス政府は、30か月以上の牛をすべて食用から除去するという政策を施行し、370万頭の焼却処分を余儀なくされた。2000年のEUによるBSEのテストキットの認証を待ち、同月齢以上の検査サンプル数を大幅に増やして行った検査の結果、のべ178,000頭のBSEが発見された。
同時にイギリス政府は、食品安全機関を組織し、正しい知識の発信と生活者の啓蒙、そしてメディアに対しては理性的な報道を要請し続けた。
現在のところ、特定危険部位 (SRM) のフードチェーンからの除外が功を奏し、BSEが原因と言われるヒトのプリオン病である変異性クロイツフェルト・ヤコブ病 (vCJD) の発見数が減少している。しかし、潜伏期間が長いvCJDは発見から感染経路特定が困難である事もあり長期の監視が必要であるとプリオン病専門家からの声もある。
BSE (TSE) は主になどを肥育するための飼料に含まれていた肉骨粉が異常プリオンというタンパク質に汚染されているために水平感染する事が確認されている。同様に異常プリオンによって引き起こされるヒトクロイツフェルト・ヤコブ病との関連性も確認されており、特定危険部位の食品への混入や食肉が異常プリオンに汚染されない対策が講じられている。しかし、日本での疫学的調査によると、肉骨粉が原因説を積極的に支持する証拠が認められないという説もある。ホルスタインに代表される乳牛用に専ら与えられる代用乳に原因があることを示唆する調査結果もある。
食肉への異常プリオン混入に関しては、異常プリオンが蓄積されやすい特定危険部位 (SRM) を除去することによって防ぐことができる。また、肉骨粉の使用・混入を禁止するなど、適切な飼料規制(フィードバン)によってもBSEの発生を防止する事ができるため、既に世界各国で実施されている。その結果、日本では2009年1月に北海道でBSE患畜(2000年生)が発見されたのを最後に発生が見られなくなった。なお、北海道以外で生まれた牛では2004年2月にBSE陽性とされた乳用牛(神奈川県 1996年生)が最後であった。牛の寿命を考慮すると日本では、2001年の飼料規制以前に生まれた牛は2013年1月現在ではほとんど生存していないはずであり、BSE患畜発生のリスクは限りなくゼロとなった。
なお同問題は主に牛肉に関してのみクローズアップされる傾向が在るが、スクレイピーが元々のプリオン病の起源と言われている。異常プリオンは相応の高温・高圧でないと変化せず、通常の調理方法では無害化できないため焼却処分かオートクレーブで高温高圧処理を必要とする。従い確実に特定危険部位の除去が必要である。なお、アルツハイマー病もβアミロイドというタンパク質の脳細胞への沈着が原因であるという説が有力である。加齢に平行して脳細胞に沈着を増すタンパク質が認められるという点などで類似している。
過去において政府の対応を批判したメディアによって、日本、欧米、アジア各国ではBSEの恐ろしさについて大きく報道されたため社会的な不安が巻き起こった。しかし、現在においては世界的に感染リスクの低い人畜共通疫病の一つであるという考えが一般的になり、既にvCJDはWHO(世界保健機構)においては伝染性が低く緊急度・危険度の低い疾病とされている。
現在、異常プリオンが人体に吸収されるメカニズムや体内を血液を利用して循環するメカニズムなどの研究結果が発表されている。また、異常プリオンは、ウィルス様の感染性を示すことが発表されたりと、TSEのメカニズムが確実に明らかになってきている。また、異常プリオンを血液から除去する方法が示されるなど、研究が進んでいる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「BSE問題」の詳細全文を読む




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