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王滝川ダム(おうたきがわダム、おおたきがわダム〔王滝川ダムの「王滝川」の読みについて、『ダム便覧』は「おうたきがわ」としているが、関西電力が王滝川ダムからの放流に注意を促すべく現地に設置した看板には「おおたきがわ」と振り仮名を振っている。〕)は、長野県木曽郡王滝村、一級河川・木曽川水系王滝川に建設されたダム。高さ18.2メートルの重力式コンクリートダムで、関西電力の発電用ダムである。同社の水力発電所・御岳(おんたけ)発電所に送水し、最大6万8,600キロワットの電力を発生する。 == 歴史 == 1939年(昭和14年)、国家による電気事業の管理化を進める日本政府によって設立された日本発送電は、木曽川本川における水力発電事業を大同電力から継承し、水源を求めて王滝川上流へと開発の手を伸ばしていた。1941年(昭和16年)、王滝川初のハイダム(高さ15メートル以上のダムのこと)である常盤ダムを伴う常盤発電所を完成させると、すぐさま上流において御岳発電所の建設に着手した。上流に王滝川ダムを建設し、これに貯えた水を常盤ダム湖畔に設けた発電所まで送水。日立製作所製の水車発電機2台をもって発電を行うものである。 建設工事には2,000人もの中国人・朝鮮人労働者が強制労働を強いられた。1日あたりの労働時間は10時間から11時間もの長時間に及んだのに対し、配給される食事は小麦粉に麩(ふすま。小麦の糠のこと)を混ぜて作ったパン、しかもたったの3つばかり。このため多くの労働者たちが過労と栄養失調で衰弱死していった。こうした仕打ちに耐えかねて反抗を企てる労働者も現れ、工事現場を破壊したり、作業場から食料を強奪するといった、いわゆる木曾谷事件に発展。警察は当時施行されていた治安維持法のもと、15人を検挙した。こうして多くの犠牲と混乱の果てに完成した御岳発電所は、1945年(昭和20年)6月29日をもって正式に開設となった。 戦後、日本発送電の分割・民営化に伴い、御岳発電所を含む王滝川や木曽川本川の水力発電所は関西電力に継承された。間もなく同社は御岳発電所に3台目の水車発電機を増設。既存の2台と同じく日立製で、互換性を考慮した設計がなされており、これを専用の建物に収容した。 1990年代になって、関西電力は老朽化した木曽川水系の水力発電所に対し、水車発電機の更新によって若返りを図る事業に着手した。御岳発電所においては2004年(平成16年)5月に完了。新たに開発された発電用水車を導入し、2,600キロワットの出力増加を実現した。従来の水車は羽根の長さが一様であったが、新たに開発された水車は長い羽根と短い羽根とを交互に配置した、いわゆる中間羽根(スプリッタベーン)付きランナと呼ばれるものである。同様の水車は富山県黒部市・黒部川沿いにある新黒部川第三発電所にも導入されており、御岳発電所とともにその性能を遺憾なく発揮している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「王滝川ダム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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