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理科離れ(りかばなれ)とは、理科に対する子供の興味・関心・学力の低下、国民全体の科学技術知識の低下、若者の進路選択時の理工系離れと理工系学生の学力低下、そしてその結果、次世代の研究者・技術者が育たないこと、などの問題の総称である。研究者・技術者が育たなくなった結果、ものづくりやイノベーションの基盤が危うくなるといった問題が指摘されている〔。 また、高校の文理選択時や大学進学時などをふまえ、理系離れ、工学部離れといった言葉も使われる。 ==現状== 現状では、理科離れの明確な定義は存在しない。それを指摘する根拠の一つとして、国際教育到達度評価学会が実施した「国際数学・理科教育調査」により、日本の生徒は成績が良いにもかかわらず、理科が楽しいと思う生徒が極めて少ないことが挙げられる〔 p.21 表2-1およびp.26 表2-5〕。科学技術・学術政策研究所の比較調査においても、日本国民の科学技術に対する関心は他の2カ国(アメリカ、イギリス)と比較して低い。 また、大学受験者の総数に占める理工系志願者(とりわけ工学部)の比率や理科の履修率(とりわけ物理)の低下を指摘し、高校の理科離れとする文献がある。しかし、長期的に見れば工学系学部志願者の比率は増減を繰り返しており、理系離れ・工学離れが起きているとは必ずしも言い切れず、また若年人口減少や都市部への人口流出の加速による大学全体の志願者数の減少を理科離れ・工学離れと誤認している可能性が指摘されている。 日本においては、一般市民の科学リテラシーが先進諸国と比較しても極めて低いことが指摘されている。 「平成22年度の小学校理科教育実態調査」によると、教職経験5年未満の教員で、理科の指導が「得意」「やや得意」と肯定的に回答しているのは49%にとどまっている〔図7 平成22年度小理調査における教職経験年数別にみた「理科全般の内容の指導」に対する意識〕。 日本を含む先進国で「理科離れ」が浮き彫りになったのは、OECD(経済協力開発機構)の国際的な学習到達度調査が始まった2000年ごろ、子供の理系教科における学力や意識の国際比較が可能になったためである。現在、理科離れの傾向に危機感を抱いた各国は、科学技術政策における重点課題に理数系教育の充実を挙げ、科学技術分野の人材育成・確保に力を入れている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「理科離れ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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