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用心棒日月抄の登場人物(ようじんぼうじつげつしょうのとうじょうじんぶつ)は、藤沢周平著の時代小説「用心棒日月抄」およびその続編「孤剣」、「刺客」、「凶刃」の登場人物について解説する。 ただし、用心棒の仕事の依頼者や襲撃者、藩士など、その章限りの登場で、特に物語全体の流れに重要な役割を演じていない人物については、解説を割愛した。 なお、本稿では、「用心棒日月抄」を第1巻、「孤剣」を第2巻、「刺客」を第3巻、「凶刃」を第4巻と記述する。 == 第1~第3巻の登場人物 == ;青江又八郎(あおえ またはちろう) :本作の主人公。 【第1巻】 :26歳(物語開始時の元禄14年)。国元で馬廻り役を務めていたが、前の年の暮れに、家老の大富丹後が藩主壱岐守を毒殺しようとする企てを偶然耳にする。許婚の父、平沼喜左衛門に相談したところ、突然斬りかかられ、反射的に喜左衛門を斬ってしまう。そして、そのまま出奔し、江戸に隠れ住んでいる。 :国元の梶派一刀流〔又八郎の剣の流儀が梶派であることは、第3巻で明らかになる。〕道場で師範代を務めた剣客で、江戸でも相模屋を通じて用心棒稼業で食いつないでいる。また、時折国元から刺客が送られてくるが、ことごとく返り討ちにしてきた。 :請け負う仕事は、なぜか赤穂浪士が絡むものが多い。彼らが本懐を遂げたときは、胸を熱くして凱旋の行列を見送った。 :赤穂浪人の討ち入り後、大富に対抗する中老の間宮に呼ばれ、密かに帰国した。そして、大富を上意討ち〔主君の命で、罪人を討つこと(三省堂 Web Dictionaryより)。〕にする。 【第2巻】 :28歳。大富断罪から2ヶ月後、間宮中老に呼び出される。そして、大富静馬が、前藩主毒殺に絡む陰謀の証拠書類(大富丹後の日記、一味からの手紙、そして連判状)を持って姿を消したこと、それを公儀隠密が狙っているらしいこと、前藩主の異母兄であり、藩政の黒幕と呼ばれた寿庵保方が連判状の筆頭に名を連ねているらしいことを聞かされた。密かに脱藩し、静馬から証拠書類を取り戻すよう間宮から命じられた又八郎は、再び江戸に戻った。 :前回同様、用心棒稼業で糊口をしのぎながら、静馬の行方を追う。藩が抱える密偵組織、嗅足(かぎあし)〔第3巻の谷口権七郎の説明によると、ひとの足跡を嗅ぎ回るためにそう呼ばれているが、元来は陰葦(陰葦)と言い、戦場で藩主の陰の旗本を務めた者たちだった。天下太平の世が来たとき、藩祖が、その組を陰の観察の組として藩内に残した。その組を指揮する者は、藩政の裏の仕組みを残らず掌握し、必要があれば藩主と一対一で談合することが許されている。〕組の頭の娘、佐知の協力によって、手紙や日記を取り戻していく。又八郎を静馬の仲間だと誤解した公儀隠密に捕らえられて、拷問を受けるなどの苦労を重ね、脱藩して約1年後に、ついに静馬を討ち果たした。そして、連判状を手に入れると、帰国の途についた。 【第3巻】 :29歳。大富静馬を討ち果たして帰国して後、特に加増もなく元の馬廻り役100石に戻されただけであった。 :その半年後、道で斬り合いに遭遇し、藩士とおぼしき男が殺されたのを見届ける。ところが、役人を呼びに行っている間に、その死体が消えてしまった。その後、谷口権七郎に呼び出され、寿庵保方が嗅足組を壊滅させ、自分に忠実な密偵組織を作ろうとしており、死体が消えた事件もその一環であることを聞かされて、藩内の騒動が終わっていないことを悟らされる。谷口から、寿庵が放った5人の刺客から、江戸嗅足組の面々を守るよう密命を受けた又八郎は、またも脱藩して江戸に向かう。 :間宮中老と違い、谷口は十分な支度金を用意してくれたが、江戸に到着してすぐに細谷の妻に見舞金を渡した上、残金すべてを泥棒に持って行かれたため、用心棒稼業に復帰せざるを得なくなる。しかし、仕事の合間に佐知ら江戸嗅足組と協力しながら刺客たちを追い詰め、死闘の末に次々と斃していく。そして、最後にして最大の強敵である筒井杏平を討ち果たすと、国元に戻っていった。 :谷口と共に間宮に事の次第を説明した後、牧与之助、渋谷甚之丞と共に寿庵一党に対する討手に選ばれた。寿庵が現藩主を毒殺しようとしたことが明らかになったとき、手はず通り寿庵を斬り捨てた。 :第1巻でも第2巻でも、藩のために命がけで働いたにもかかわらず、いっさい褒賞が与えられてこなかったが、今回は功績が認められ、20石の加増となる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「用心棒日月抄の登場人物」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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