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疫神 ( リダイレクト:疫病神 ) : ウィキペディア日本語版 | 疫病神[やくびょうがみ]
疫病神(やくびょうがみ、厄病神・厄神)は、世の中に疫病をもたらすとされる悪神〔村上(2000)pp.338-339〕。人間の姿をして各地を徘徊し、家々のなかに入って人びとを病気にしたり、災いをもたらすと考えられている〔豊島(1999)pp.254-255〕。 == 概要 == 医療技術の発達していなかった古代では、病気は目に見えない霊的な存在によってもたらされると信じられており、特に流行病、治療不可能な重病は怨霊、悪鬼によるものといわれてきた〔。平安時代頃に中国の疫鬼の伝承が伝わり、疫病は鬼神によるものとの考えが生まれ、疫病神が病気をもたらすという民間信仰に至ったといわれる〔多田(1990)pp.280-281〕。疫病神は青ざめた老人や老婆の姿と考えられており、1人または数人で町をさまよい、疫病をふりまくなどといわれた〔〔絵画資料としては、『融通念仏縁起絵巻』の中に様々な鬼の姿をした疫神達(19体ほど)が集う姿が描かれている。〕。 中世の朝廷では疫病を防ぐため、花が散ると共に疫病神が方々へ四散することを防ぐ「鎮花祭」、道の境で疫病神をもてなすことで都の外へ返してしまうという「道饗祭」といった祭事が行われている〔。このように災いを防ぐために疫病神を祀るといった行事は日本独特のものといわれており、近年においてもこうした祭事の事例があるほか、村の境に注連縄を張って疫病神の侵入を防ぐなどの事例を民俗資料に見ることができる〔。また『大語園』での記述によれば、毎月3日に小豆の粥を焚く家には、疫病神が入ってこないという〔水木(1994)p.456〕。 また、厄介ごとを起こす人物や事物を比喩して「疫病神」と呼ぶこともある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「疫病神」の詳細全文を読む
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