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病客車(びょうきゃくしゃ)とは、患者輸送用の鉄道の客車である。日本では日中戦争勃発により大量増備され、傷病兵輸送用に運用されるようになった。 ==歴史== 日露戦争の時に傷病兵輸送のため官設鉄道では3等ボギー客車6両を改造し〔『日本国有鉄道百年史』第3巻、563頁〕、日本鉄道ではボギー式二・三等合造客車2両を二等車に改造した記録がある〔日本鉄道株式会社年報 明治38年 (国立国会図書館デジタルコレクション)〕 大正時代になり病人輸送のため患者を担架のまま乗車できるよう客車を改造した専用車が登場した〔鉄道院にては従来疾病患者の輸送に適当なる車両なく、往々一等車若しくは二等車の一室を貸切りとして病人輸送をなし来たりたるが今回三十二人乗二等客車(四輪車)を改造し、病人輸送車を新製したるが、同車両は雙方の側面に約四尺の入口を設け担架のまま病人の出入りに便し、一方には日本畳三畳を敷きて以って病室に充て、一方には医師並びに看護婦、付添人等の四五人乗りの腰掛を設け一端には便所、洗面所等の装備をなしたる「病人輸送客車」『婦人衛生雑誌』NO.296、1914年7月〕。癩病(ハンセン病)患者を療養所へ搬送する際にも使用され〔客車を貸切にするか、三等病客車または代用車を使用することと定められている。(旅客及荷物運送取扱細則第154条)〕、客車は着駅まで直通使用されたのち〔『倶会一処』には癩患者輸送の使用例が掲載されている。所用車は「ハヘ」1両とし着駅まで直通使用するものとす。大正15年5月21日付名古屋鉄道局「局報(乙)第56号」癩患者輸送の件〕、消毒することがきめられていた〔(旅客及荷物運送取扱細則第157条)〕。また遺骸輸送用にも使用されていた〔暗殺された原敬の遺体の故郷盛岡への搬送や二高ボート部の遭難者の遺体の東京への搬送に使用されたという。瀬古龍雄「東北の古典ボギー客車について」『復刻RomanceCar』No.21.22合併号、アテネ書房、1983年〕〔「特殊客車の貸切」『鉄道物語』極東書院、1920年 (国立国会図書館デジタルコレクション)〕。日中戦争が勃発すると傷病兵輸送用に大量増備され、主に日本各地の軍港、軍病院周辺から発車する列車に併結もしくは専用編成が組まれ運用された。日本の傷病兵の輸送は太平洋戦争(大東亜戦争)の終結と、引揚者の輸送が一段落した時点で終了したが、朝鮮戦争が開始されるとともにGHQ側の要求により運用が再開。負傷した国連軍兵士を各地方の病院へ向け輸送したという。朝鮮戦争が終結した後には、客車の絶対数が不足していた背景もあり、一般の座席車に復旧した車両も存在する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「病客車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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