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がん免疫療法(がんめんえきりょうほう、Cancer immunotherapy、Immuno-oncology)とは免疫機構の非特異的免疫機構(自然的免疫系、Innate immunity)の獲得免疫系に作用を齎して、異物排除や免疫記憶のより高次の特異的応答を誘導させることにより、病気を治療する方法をいう。広い意味での健康食品の摂取(漢方薬など)から、モノクローナル抗体やサイトカイン(免疫担当細胞の情報物質)の投与、細胞の移入療法、免疫強化療法など多岐に亘る方法が研究の対象となる〔奥野清隆「がん免疫療法の歴史」(中村祐輔編「がんペプチドワクチン療法」中山書店2009 p.13~20 ) 〕。 ==がん免疫療法の分類== 免疫療法は次の様に分類される〔中村祐輔編「がんペプチドワクチン療法」中山書店2009 p.6〕。これらはがん細胞が屡々通常とは僅かに異なる分子を表面に発現しており、免疫系にそれを認識させる事で攻撃対象となる様に誘導している。これらの分子はとして知られ、多くの場合は蛋白質であるが、多糖類である場合も有る。免疫療法では免疫系を刺激してこれらを標的とし、腫瘍細胞を攻撃させる。 A 間接的か直接的か : *患者本人の免疫システムの活性化 ::#がんワクチン ::#サイトカイン : *体外から免疫物質を注射 ::#抗体 ::#養子免疫療法 B 治療方法による分類 : *細胞免疫療法(ワクチン療法) : *サイトカイン療法 ::インターロイキン2やインターフェロンといったサイトカインが薬剤として使用され、腎臓がんやメラノーマには保険が適用されている。 : *生体応答調節療法(Biological Response Modifiers:BRM) : *抗体療法 : *遺伝子療法 これらの内、抗体療法は最も進展しており、多種多様な癌腫が治療対象となる。抗体は免疫系が作り出す蛋白質であり、細胞表面の標的抗原に結合する。通常の生理機能としては、免疫系は病原体と戦う為に有る。其々の抗体は1つ又は数種類の抗原と結合する。これらの内、がん抗原と結合するものががん抗体として用いられる。 なお、生体応答調節療法の一つとして有名なものに丸山ワクチン(BRM、生物学的反応修飾剤)がある。現在、厚生労働省に手続きのうえ治験薬として使用されているが、これも免疫療法の一つである。 は抗体療法の標的として最も一般的であり、代表的なものに、、等が有る。抗原に結合した抗体は、抗体依存性細胞傷害を誘導し、補体系を活性化し、或いはリガンドが受容体に結合する事を妨げて、最終的に細胞死を齎す。アレムツズマブ、イピリムマブ、ニボルマブ、オファツムマブ、リツキシマブ等、複数の抗体ががん治療に用いられている。 細胞免疫療法はがんワクチンとも呼ばれ、血中又は腫瘍から免疫細胞を取り出す処から始まる。腫瘍に特異的に応答する免疫細胞が活性化され、培養されて患者の体内に戻されて、がん組織を攻撃する。細胞の種類としては、ナチュラルキラー細胞、、細胞傷害性T細胞、樹状細胞が用いられる。商品化された唯一のものは前立腺癌に対するである。 サイトカインの例として、免疫系を制御し協業するインターロイキン-2及びインターフェロン-αが有る。インターフェロン-αは有毛細胞白血病、AIDS関連カポジ肉腫、濾胞性リンパ腫、慢性骨髄性白血病、悪性黒色腫の治療に使われる。インターロイキン-2は悪性黒色腫や腎細胞癌の治療に用いられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「がん免疫療法」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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