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発泡プラスチック(はっぽうプラスチック、英:Foamed plastics)は、合成樹脂中にガスを細かく分散させ、発泡状(フォーム)または多孔質形状に成形されたものを指し、固体である合成樹脂と気体の不均一分散系とも定義できる。基本的にどの合成樹脂も発泡成形させることは可能だが、実際には成形性や性能および価格が影響し、実用化されている種類はある程度限られている。 別な用語では、プラスチックフォーム(英:Plastic foam)、セルラープラスチックス(英:Cellular plastics)、プラスチック発泡体、合成樹脂フォーム、合成樹脂発泡体、樹脂発泡体、海綿状プラスチック、発泡合成樹脂などもある。合成樹脂に限定しなければ、高分子発泡体(こうぶんしはっぽうたい)とも呼ばれる。特に気泡が小さいものを「マイクロセルプラスチック、マイクロセルプラスチックフォーム」とも呼ぶ。 == 特徴 == 基本的には原料である合成樹脂の特性を引き継いでいるが、発泡プラスチックは、泡を含まない合成樹脂成形品(「ソリッド」と呼ばれる)と比較すると柔らかくなり、緩衝性や可撓性に優れる。その反面硬さがもたらす強度など機械的性質や耐久性・耐候性には劣る。空隙を含むことから高い浮力を示すほどに軽量でありかつ断熱効果を持つが、一方で可燃性はソリッドよりも高まり耐熱性も下がる。誘電率は低下し、発泡体はソリッドに比べて電気絶縁性に優れる。また、気泡が光を乱反射させるために透明な成形品は得られない。 ソリッドと比較して同じ質量の発泡プラスチックが何倍の体積となったか、すなわち発泡プラスチックの見掛け密度を発泡前の合成樹脂の密度で割った値を発泡倍率と言う。発泡倍率が高いほど発泡プラスチックはソリッドと異なる性質を際立たせる。また、広義には発泡倍率10倍以下、実際に製造されているものでは2倍前後の発泡プラスチックは「低発泡成形品」と呼ばれ、低いものほどソリッドに性質が似てくる。 気泡の形状も発泡プラスチックの性質を特徴づける。各気泡がおのおの個別に封じられているものは「独立気泡型」(独立・密閉)と呼ばれ、適度な弾性を持ち寸法維持性が高い。それに対し気泡が繋がっているものは「連続気泡型」(連通・開放)と呼ばれ、より柔らかい性質を持つ。ろ過分離やフィルター用途に用いられる場合はこの連続気泡型が使用される。製造時にフォーム内で発生する気体の量および圧力と、合成樹脂の反応・固化が進展するにつれ増加する粘性とのバランスによって、気泡の形状が決まる。気体量や圧力が高ければ連続気泡型となり、逆に粘度上昇が充分速く進み気泡壁が強度を持つと独立気泡型となる。これらは基本的に原料の選定によって決まるが、独立気泡フォームを圧縮して潰し連続気泡とする方法もある。 このような長所を特徴づけたり短所を低減させるために、発泡プラスチックには様々な改良が行われる。軽量化は発泡倍率が関わるが、膨張後の形態を保持するための技術が開発され200倍発泡なども製品化されている。機械的性質や耐熱性の向上にはフィラー類の添加やエンジニアリングプラスチック等とのアロイ化など、また後加工による複合化が行われてきたが、リサイクルを阻害しないよう単一の合成樹脂そのものを高分子化や結晶化・架橋化させる手段も取られている。成形性を維持しつつ難燃剤や帯電防止剤などの材料を原料にコンパウンドすることで、発泡プラスチックには特定の機能を付加することも出来る。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「発泡プラスチック」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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