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最小発育阻止濃度(さいしょうはついくそしのうど、)とは一夜培養における微生物の視認できる発育を阻止する抗微生物物質の最小濃度。MICを用いて抗微生物物質に対する微生物の抵抗性を実験室で確かめることは診断において重要であり、また、新しい抗微生物物質の効果の検証にもMICは重要である〔Andrews, J. M. Determination of minimum inhibitory concentrations. Journal of Antimicrobial Chemotherapy 48 (Suppl. 1):5-16, (2001). PMID 11420333.〕。MICは一般的には生物に対する抗微生物物質の活性を調べる最も基本的な実験室的手技とみなされている〔 Turnidge JD, Ferraro MJ, Jorgensen JH (2003) Susceptibility Test Methods: General Considerations. In PR Murray, EJ Baron, JH Jorgensen, MA Pfaller, RH Yolken. Manual of Clinical Microbiology. 8th Ed. Washington. American Society of Clinical Microbiology. p 1103 ISBN 1-55581-255-4〕。 == MICの解釈 == MICは抗菌薬・抗ウイルス薬の薬効の指標となるため、臨床でよく用いられている。MICの測定の際には一定量の細菌に対して抗菌薬を作用させ、18時間以上培養する〔戸塚 恭一監修『日常診療に役立つ抗菌薬のPK/PD』2007年〕。その後、培養液に目視で確認できる混濁がなければその濃度では抗菌薬が十分に作用していると判断し、混濁が見られない最小の抗菌薬濃度をMICとする。発育の阻止を確認しているだけであるので、実際に死滅している濃度を確認する場合には、最小殺菌濃度を測定する。MICが小さいほど低濃度で微生物の発育を阻止することができる。ただし、生菌数が少ない場合には培養液中に混濁が見られないため、たとえ混濁がなくても微生物がすべて死滅しているわけではないということ、さらにMICがたとえ小さい値であっても各薬剤と菌種により下記に述べるブレイクポイントが異なることから臨床的な用量で効果を示すかは分からないことを念頭におく必要がある。MIC値はPK/PDパラメータ(%T>MIC,Cmax/MIC,AUC/MIC)の算定にも用いられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「最小発育阻止濃度」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Minimum inhibitory concentration 」があります。 スポンサード リンク
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