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ペー語(白語、)は中国雲南省に住むペー族の言語。ペー語ではBaip ngvp zix(ペーンーツー)というが、この語はペー族をも意味する。話者は約124万人。声調言語であり、音声的特徴からはシナ・チベット語族チベット・ビルマ語派に属すと考えられるが、漢語と同じSVO型(主語、動詞、目的語)の基本語順を持つ点が異なる。また、漢語との語彙の共通率の高さから、漢語と同じシナ語派に入れる説もある。 == 言語系統 == 語彙的、音声的特徴がチベット・ビルマ語派の彝語と近い。ペー族の言語学者徐琳や趙衍はペー語の母音に緊張音と弛緩音の対立現象があること、複合母音が少ないこと、閉音節(語尾の子音)が無いなどの音声的特徴が彝語と同じで、基本語彙に彝語と共通の語源を持つ語が少なくないことから彝語と同じグループに分けている。しかし、鄭張尚芳は、基本語彙に漢語と共通するものが多く、上古漢語の発音に合うことなどを理由に、漢語と同じ語派を構成するとし、「漢・ペー語派」と名付けている。ペー族にも、張海秋などのように漢語派に属す言語と考える者がいる。また、アメリカの言語学者ジェームズ・マティソフはロロ・ビルマ語派に近いと指摘している。いずれも、ペー語に大量の漢語語彙が使われているという現象をどう捕らえるかが論拠となっている。 ペー語の基本語順はSVO型であり、漢語と同じである。他のチベット・ビルマ語派の言語は、タイのカレン語がタイ語の影響を受けてSVO型に変わっている以外、SOV型であり、ペー語とは異なる。しかし、これはペー語が漢語の影響を長期間受けた結果であると考えられ、現在も急速に漢語の語彙が増えている状況にある。また、否定副詞を動詞の前に置くか、後に置くかも方言によって異なっている。このような状況では、印欧語のような基本語彙による言語系統の判定も、語順による判定も、ペー語に関しては、ただちに適用できないと考えられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ペー語」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Bai language 」があります。 スポンサード リンク
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