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『真夜中の子供たち』(まよなかのこどもたち、''Midnight's Children'')は、サルマン・ラシュディの小説。1981年発表。イギリスの植民地主義と英領インドの分離独立を主題としており、ポストコロニアル文学やマジックリアリズムの代表例である。この話は主人公のサリーム・シナイによって語られ、それは歴史もの同様に実際に起きた歴史上の出来事の文脈に挿入されている。 この小説は1981年にブッカー賞とジェイムズ・テイト・ブラック記念賞を受賞し〔Mullan, John. "Salman Rushdie on the writing of Midnight's Children ." ''Guardian.'' 26 July 2008.〕、また1993年と2008年のブッカー賞25周年および40周年を祝う際に、ブッカー賞のなかのブッカー賞と最も多くの賞を集めた作品として表彰された〔Midnight’s Children wins the Best of the Booker 〕。 また、2003年には、BBCが調べたザ・ビッグリードの1つにも挙げられた〔"BBC – The Big Read" . BBC. April 2003, Retrieved 26 October 2012〕。さらにペンギン・グループが発表する20世紀の優れた書物リストにも加えられた。 == 背景とあらすじ == 「真夜中の子供たち」は、インドの分離独立前後に(特に分離独立後に)インドで起こった出来事に作者が自由に脚色を加えた、対応関係のゆるい寓話である。この小説の主人公であり語り手でもあるサリーム・シナイは、インドが独立したまさにその瞬間に極めて敏感な嗅覚を持ち絶えず滴がたれているような長い鼻やテレパシーの能力を持って生まれた。この小説は3編からなっている。 この小説は主にインドの分離独立へとつながっていく出来事を含んだシナイの家族の物語から始まる。サリームは1947年8月15日の真夜中きっかりに生まれた、つまり独立国になったインドと全くの同い年である。彼はのちにこの日の午前0時から午前1時の間に生まれた子供には全員特別な能力が備わっていることを見つける。そこでサリームは、自身のテレパシー能力を使って、インドが独立国として生まれてままならない頃に、きわめて多様な国であるからこそ直面する文化的、言語的、宗教的、政治的な違いに関する問題を熟考する真夜中に生まれた子供たちの会議を召集した。彼は、テレパシー能力を駆使して橋渡しの役割を果たしながら、地理的に遠く離れた何百人もの子供と接触を取り、またその間に彼らの先天的な能力の意味を見つけ出そうとした。とりわけ、生まれたのが真夜中に近ければ近いほど、その子供はより強力な能力を使いこなした。その中でも、"邪魔者の"シヴァというサリームの天敵と"魔女パールヴァティー"と呼ばれたパールヴァティーの2人の子供は優れた能力を備えておりサリームの物語の中で顕著な役割を果たしている。 そうしている間に、サリームの家族は幾度とない移動をし始め、またインド亜大陸を苦しめる度重なる戦争にも耐えた。この間に彼は記憶喪失にも苦しめられ、それは半ば神話的にさすらった末にシュンドルボンのジャングルに入るまで続き、そこでようやく記憶を取り戻した。こうしているときに、子供時代の友人とも再び接触を取った。その後サリームはインディラ・ガンディーが発令した非常事態令や彼女の息子、サンジャイ・ガーンディーが行ったジャーマー・マスジド・スラムの"掃討”にかかわるようになった。そしてしばらくの間政治犯として拘留された(この一節にはインディラ・ガンディーの神格化にも似た権力への強い渇望に加えて、非常事態令が発令されている間の彼女の度が過ぎた行為に対する痛烈な批判がこめられている)。非常事態令は≪真夜中の子供たち≫の能力の終焉の合図となり、サリームにはまだ見つけるはずだった混乱を収拾するや彼の半生とまだまだ若い母国の歴史との両方を含んだ(父親同様歴史に束縛され、超自然的に才能を授けられる自分の息子に捧げる)編年史を書くことのほかにやることがほとんど残されていなかった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「真夜中の子供たち」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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