|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 真 : [まこと, しん, ま] 1. (adj-na,n) (1) truth 2. reality 3. genuineness ・ 真菌 : [しんきん] 1. (adj-na,n) fungus 2. fungi ・ 膜 : [まく] 【名詞】 1. membrane 2. film ・ 炎 : [ほむら, ほのお] 【名詞】1. flame 2. blaze
真菌性髄膜炎(fungal meningitis)とは深在性真菌症の1つとして起こる疾患である。悪性血液疾患や悪性腫瘍に対する化学療法、造血幹細胞・臓器移植術の普及、ステロイド剤をはじめ免疫抑制剤の使用、後天性免疫不全症候群の増加によって真菌性髄膜炎は増加傾向である。ここでは頻度、病原性が高いクリプトコッカス属のcryptococcus neoformans、カンジダ属のCandida albicans、アスペルギルス属のAspergillus fumigatusを念頭に説明する。 == 症状と経過 == 深在性真菌症は一般に免疫機能が低下した患者に日和見感染症として発症するがクリプトコッカス症に限っては健常人に発症することがある。カンジダ症、アスペルギルス症は好中球の機能不全で発症するがクリプトコッカス症は細胞性免疫不全状態や鳩の飼育者に多い。真菌性髄膜炎の症状は他の髄膜炎と同様であり頭痛、発熱、項部硬直、嘔吐、意識障害などである。クリプトコッカス性髄膜炎では2~3週間ないし6ヶ月の経過で亜急性に進行することが多い。アスペルギルス性髄膜炎、カンジダ性髄膜炎は患者の免疫状態にも関係しているが急性、亜急性、慢性と様々な発想経過をとる。 ;クリプトコッカス性髄膜炎 cryptococcus neoformansは鳩の糞などで汚染された土壌に豊富に存在する。経気道的に感染する。細胞性免疫低下状態では肺クリプトコッカス症を起こす。血行性散布では中枢神経に強い親和性をもち髄膜炎を起こしやすい。2~3週間ないし6ヶ月の経過で亜急性に進行することが多い。肺病変なしで髄膜炎を起こすこともある。治療はアムホテリシンB(リポソームアムホテリシンB)とフルシトシンの併用療法を行うことが多い。第二選択はフルコナゾール(ホスフルコナゾール)である。健常者に発生する原発性クリプトコッカス症と細胞性免疫が低下する基礎疾患を有する患者に発生する続発性クリプトコッカス症に分類される。続発性クリプトコッカス症はより重篤で治療抵抗性であり、再発率も高い。 ;アスペルギルス性髄膜炎 Aspergillus fumigatusは暖かく湿った場所、空調のエアフィルターなどに生息し経気道的に感染する。肺に好発する。局所性(耳、鼻、目、皮膚、子宮付属器からの波及)、呼吸器を介した二次的な血行性波及、手術時の直接感染などが知られるが呼吸器を介して二次的に波及することが多い。動脈、静脈を侵襲する傾向が強く、脳に出血性梗塞を起こし隣接した部位に髄膜炎を併発する。治療はポリコナゾールであり重症例ではポリコナゾールにミカファンギンを併用する。 ;カンジダ性髄膜炎 健常人でも20~40%の頻度で口腔、腸管に常在するが通常菌数は少ない。抗菌薬による菌交代現象や麺系抑制状態で常在カンジダが粘膜下組織に侵入し血行性、リンパ行性に臓器感染を起こす。中心静脈カテーテルから侵入する場合も多い。治療はアムホテリシンB(リポソームアムホテリシンB)とフルシトシンの併用療法。第二選択はフルコナゾール(ホスフルコナゾール)である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「真菌性髄膜炎」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|