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石鎚山脈(いしづちさんみゃく)は四国山地西部に属する石鎚山を最高峰とする山脈である。石鎚山地とも呼ばれる。愛媛県-高知県の県境またがる脊梁をなし、北は中央構造線に接し、南は仁淀川支流、西は久万川、東は吉野川が刻む大歩危に至る〔『角川日本地名大辞典』 角川書店、1981年〕。 == 概要 == 東北東-西南西方向すなわち、中央構造線と平行に1,800m-2,000m級の山々が連峰をなし、東側では高度を次第に下げる。稜線はちち山の別れから二股に分岐し、北側の尾根筋は赤石山系を経て法皇山脈となる。中央構造線沿いに新居浜平野、道前平野へと落ち込み、東西50kmに及ぶ石鎚断層崖を形成する。地質的には西南日本の外帯である三波川変成帯に属し、結晶片岩を基盤とする。瓶ヶ森の氷見二千石原や皿ヶ嶺の竜神平など、隆起準平原の残物と推定される平坦面もしばしば見られる。一方で石鎚山などは約2万年前の最終氷期における周氷河作用による岩石の破砕により、険しい岩稜となったものと推定されている〔田代博、藤本一美、清水長正、高田将志 『山の地図と地形』 山と溪谷社、1996年〕。 中国山地よりも標高が高いため、冬季には中国地方を乗り越えて来たシベリア気団による季節風が吹きつけ、気象は若干、日本海側との類似性を示す〔。そのため道前平野から新居浜平野が比較的温暖であっても、石鎚山脈の山々は雪を抱き、冷え込んだ朝には霧氷現象も見られる。 西条市や新居浜市などは、これらの山々のため地下水に恵まれ、瀬戸内側ではあるが渇水に見舞われることは少ない。特に石鎚山直下の西条市の湧水のうちぬきは名水百選に選定されている。吉野川およびその支流の銅山川、仁淀川などの一級河川、国領川、加茂川および中山川など瀬戸内側の二級河川は石鎚山脈を源流とする。 石鎚山を中心とする西部の山岳および面河渓は1955年に石鎚国定公園に指定され、笹ヶ峰を中心とする地域は1982年に笹ヶ峰自然環境保全地域に指定されている。面河渓から土小屋に至る石鎚スカイラインや土小屋から伊予富士を経て寒風山隧道に至る瓶ヶ森林道など観光道路が建設され、登山は手軽になった一方で、石鎚スカイライン建設に伴う面河渓への落石など環境破壊も問題化した〔『日本登山体系 関西・中国・四国・九州の山』 白水社、1982年〕。 標高約1,700m以上は気候的に亜高山帯針葉樹林となり、二ノ森、石鎚山から瓶ヶ森に掛けての山頂付近の狭い領域や、笹ヶ峰東側斜面などにはシコクシラベの群落が見られる。さらにダケカンバやコメツツジの群落、山頂はイブキザサなどに覆われる〔安森滋 『親子三代笹ヶ峰物語』 1996年〕。このような亜高山帯は日本における南限に当る〔。亜高山帯の下部はブナやウラジロモミなどの落葉広葉樹林となる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「石鎚山脈」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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