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『砂粒を数えるもの』(すなつぶをかぞえるもの)は、アルキメデスの著作のひとつ。『砂の計算者』などとも呼ばれる。アルキメデスの著作の中では内容が最も易しく、宇宙に関する当時の知識を仮定して、宇宙を埋め尽くすのに必要な砂粒の個数を概算したものである。シラクサの王、ゲロン(ヒエロン2世の息子)に宛てた形式を取っている。 == 大数の体系化 == 宇宙の大きさは(当時信じられていたよりも)大きめに、砂粒の大きさは小さめに見積もって議論し〔上垣 p. 59〕、それでも宇宙を埋め尽くすのに必要な砂粒の個数は、言葉で表現できることを示すのが本書の主題であった〔ヒース p. 15〕。 アルキメデス以前には、万までの数に固有の呼び名があり、万を数えることによって万の万(億、108)までは数えることができた。そこで、108 までの数は「第1級の数」、108 を「第2級の数の単位」と呼び、これを億まで数えることにより、108 から 1016 までを「第2級の数」と呼んだ。以下同様に、第3級の数、第4級の数と進み、第億級の数まで考えた。この最後の数は : である。さらには、ここまでの数を総称して「第1期の数」と呼び、''P'' を「第2期第1級の数の単位」と呼んだ。これを億まで数えることにより、P から P × 108 までの数を「第2期第1級の数」と呼び、以下同様にして「第2期第億級の数」まで考えると、その最後の数は ''P''2 である。''P'' から ''P''2 までの数は総称して「第2期の数」と呼んだ。以下同様にして、「第億期の数」まで考えた。その最後の数は : である〔以上の議論は、原文(『ギリシアの科学』p. 495)、ヒース pp. 15-16、上垣 p.60 などを参照。ただし、訳語は種々ある。〕。これは、1 の後に 0 が8京個並んだ数である。 以上のように、アルキメデスの数の体系は万を基本としており、英語などの千進法ではなく、現代のギリシア語、中国語、日本語の万進法と共通点がある〔上垣 pp. 60-61〕。 アルキメデスはまた、後で行う 10 の冪乗の計算のために、指数法則 : に相当する事実に言及している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「砂粒を数えるもの」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 The Sand Reckoner 」があります。 スポンサード リンク
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