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示偏 ( リダイレクト:示部 ) : ウィキペディア日本語版
示部[しぶ]

示部(しぶ)は、漢字部首により分類したグループの一つ。康熙字典214部首では113番目に置かれる(5画の19番目、午集の19番目)。字形についてよく混乱が生じる部首である。
「示」字は自分の考えや物を人に見せることを意味する。後漢の『説文解字』では「天、象を垂れて吉凶をあらわす。人に示す所以なり」と述べ、天文現象を通じて人々に示される天の啓示とし、「二」に従い、三つの垂れているものは日・月・星を表すという。甲骨文の研究からは諸説あるが、祭祀の際に犠牲を捧げる祭壇という説、神や祖霊が宿る木や石でできた神主(位牌や神体といった依り代)といった説がある。
偏旁の意符としては鬼神(や天神・土地神など)や祭祀、祭器、吉凶禍福などに関することを示す。偏旁の配置構造としては主として下の脚あるいは左の偏の位置に置かれる。楷書では偏の位置に置かれるときは「」の形に変形して用いられる。
== 字体差 ==

=== と示 ===
筆記体である楷書では示偏の「示」を崩して「」の形とする。一方、印刷書体である明朝体のうち康熙字典体篆書体に従い、これを「示」に戻した。日本の印刷書体では戦後の新字体において「」形が採用された。しかし、これは常用漢字表内のみの適用であり、表外字については規定がなかったので、「示」にしたり、「」にしたりする混乱が起きた。特に祇園の「祇」、苗字に多い「榊」(別の部首に属するが構成要素に示偏を持つ)でよく混乱が起きている。そこで2000年の「表外漢字字体表」において表外字は基本的に康熙字典体に従うことが決められた(ただし「」も許容字体(いわゆる3部首許容)とされたので、「」形で印刷したからといってこれを間違いとするものではない)。「神」「祥」「福」「社」「祉」「祈」「祐」「祖」「祝」「禍」「禎」の11字は、偏を「示」の形に変えただけで旁を同じくする旧字体が人名用漢字に含まれており、新生児の命名で新字体と区別されている。
崩された示偏は片仮名の「ネ」の元になったとされている。neと発音する「禰」を略した「祢」の偏から来ている。
中国の新字形、台湾の国字標準字体、香港の常用字字形表では示偏をすべて「」形に統一している。コンピュータ上でWindowsが装備するフォント細明體・新細明體 (PMingLiU・MingLiU) は5.03版以降でないとこれに対応しておらず、それ以前の版では「示」形で表されている。
UnicodeのCJK統合漢字JIS X 0208では、偏部に「示」を持つ漢字は、全て「示」の形と「」の形は包摂されており、示偏の形の違いのみで分離されているものは1字も無い。JIS X 0213では、前述した人名用漢字で区別されている11字は包摂分離され、「示」の形の方が、新しいコードポイント(第3水準)に追加され、従来のコードポイント(第1水準)の方は、「」の形の方のみを示すようになった。ただし、Unicodeでは、日本だけのために今更包摂分離するわけにはいかないので、CJK互換漢字に新しいコードポイントの方に対応するものが追加された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Radical 113 」があります。




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