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【名詞】 1. grain 2. cereal 3. corn =========================== ・ 穀物 : [こくもつ] 【名詞】 1. grain 2. cereal 3. corn ・ 物 : [もの] 【名詞】 1. thing 2. object
穀物(こくもつ)は、植物から得られる食材の総称の1つで、澱粉質を主体とする種子を食用とするもの。 イネ科作物の種子を禾穀類(かこくるい、''Cereals'' , ''Cereal crops'')〔日本作物学会編『作物学用語事典』農山漁村文化協会 p.241 2010年〕といい、マメ科作物の種子を菽穀類(しゅこくるい、''Pulses'' , ''Pulse crops'')〔という。そして、穀物は狭義にはイネ科作物の種子(禾穀類)のみを指し、広義にはこれにマメ科作物の種子(菽穀類)や他科の作物の種子を含む〔〔『丸善食品総合辞典』丸善 p.393 1998年〕。広義の穀物のうち、禾穀類の種子(単子葉植物であるイネ科作物の種子)と似ていることから穀物として利用される双子葉植物の種子をまとめて擬禾穀類あるいは擬似穀類(疑似穀類、''Pseudocereals'')と呼ぶ〔『丸善食品総合辞典』丸善 p.393 1998年〕〔日本作物学会編『作物学用語事典』農山漁村文化協会 p.242 2010年〕〔『丸善食品総合辞典』丸善 p.268 1998年〕。擬似穀類には、ソバ(タデ科)、アマランサス(ヒユ科)、キヌア(キノア、アカザ科)などが含まれる〔〔『食料の百科事典』丸善 p.18 2001年〕。 == 概要 == 穀物は、その栽培の容易さと保存性の高さから、多くのものは生活に必要なエネルギーを得る主食の材料として用いられている。イモ類などの根菜類やバナナなどを主食とする地域を除く、世界中の大半の地域において穀物は食糧の中心部分を占めている。特に生産量の多い小麦・イネ(米)・トウモロコシは世界三大穀物と呼ばれている〔農業・生物系特定産業技術研究機構編『最新農業技術事典』農山漁村文化協会 p.105 2006年〕。 穀物は植物の種子である。種子は植物の生存戦略の上で、外界の環境変化に強く、こと乾燥状態に対する抵抗力を持っている。また、その多くでは堅い殻に覆われており、昆虫など他の動物には消費しにくい性質を持つ。こういった性質は人間にとっても必要な時まで保存し、好きな時に加工して食べる、ひいては大量に栽培する農業を行なう上で便利な性質であり、大規模に栽培することで大量に得やすく、また貯蔵のみならず輸送の上でも便利なことから、都市の発生では人口の集中を周辺の農地や、更には穀倉地帯などで大規模に栽培・供給することで都市部の生活者が必要とする食糧を賄い、それは更に社会の分業による高度化を可能にした。 多くの穀物は炭水化物のみならず、タンパク質も含んでいる。なお穀物のタンパク質は、アミノ酸のバランスがヒトにとっては理想的ではないものの、例えば、豆などと組み合わせれば必須アミノ酸を比較的容易に補うことができる。このため、事実上それだけでヒトは身体を支えることができる。また脂肪も含まれており、現代では米・トウモロコシなどの油は産業上重要である。また家畜の飼料としても価値があり、近代的畜産を支える要素となっている。種を収穫した後の茎部分である藁も麦米ともに、自給自足生活をしていた時代から多様な用途に用いられている資材である。 ただ、穀物はその性質から、乾燥状態からある程度は加工しないと食料としては利用しにくい側面もある。このため、穀物を使った料理では様々な様式が発達し、以下に述べる様々な種類の穀物には、それぞれの、地域によっても多種多様な食べ方も見出されてきた。場合によっては、穀物を発酵させて醸造によって酒とし嗜好品としても利用される。こと近年ではこういった穀物を醸造して得られるエタノールをアルコール燃料(バイオマスエタノール)として、機械装置の動力に利用する研究と実用化も進んでおり、人間の活動全般にわたって、様々な方面で利用されている。なお、酒(エタノール)を作れることからも明らかなように、穀物は酢酸の原料として用いることも可能であり、例えば米酢のように実際に穀物から作られている酢も存在する。このように、穀物は調味料の原料として用いられることもある。 ほとんどの穀物は、脱穀をして外皮を取り除かないと食べることができない。脱穀をしても、果皮、種皮、胚、胚乳表層部といった部分は食味が劣るため、たいていは取り除かれる。これを精白という。精白された穀物は、主にそのまま穀粒を食べる粒食タイプの穀物と、主に挽いて粉にしてから整形して食する粉食タイプのものに大きく分かれる。イネは粒食タイプであり、トウモロコシやコムギは粉食タイプに属する。特に後者のタイプにおいては製粉は企業が行うことが多く、多くの製粉企業が存在する。なお、精白によって取り除かれた部分も食べることは可能であり、しかも精白後の胚乳部分に比べてビタミンやミネラル、食物繊維が多量に含まれているため、この部分を含めた穀物、いわゆる全粒穀物も製造され、健康に良いとして玄米やオートミールなどのこうした穀物製品を消費する人々も存在する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「穀物」の詳細全文を読む
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