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笠碁(かさご)は、古典落語の演題の一つ。 上方落語であったが、東京に移植された。 囲碁をテーマにした人情噺で、原作は、初代露の五郎兵衛。 ==あらすじ== 碁の好きな二人、「碁敵は憎さも憎し懐かしし」の言葉通り、毎日、のべつあれやこれや言いあって碁を打っている。 一人の男が相手の家にやってくる。さっき根岸の友人宅で負けてきたのだが、敗因は「待った」をするからと指摘されたという。そうなると、二人で勝負せざるを得なくなる。 「今日は一つ待ったなしで一番。」「それはよろしゅうございます。さ、おいでくださいまし。」と早速打ち始める。「では、一つ、ここへ。」「…こりゃあ、まずいねえ。この石どけてください。」「待ったですか。」「そうじゃございませんが、…どけてもらいませんか。」「だめです。」「そういうけど、以前お金をお返ししましたが、一度も貸すのを待ったって言いましたか。」「それはお世話になりました。ですから期日までに返したじゃありませんか。」「返さなきゃあ詐欺ですよ。」とだんだん二人は興奮してお互いに「へぼだ!」と言いあう。そして、「帰れ!」「何でエ。ここの内に何度大掃除に来たと思っていやがるんでえ。蕎麦も一杯も出しやがらねえで。しみったれ野郎。」「何言ってやんでえ。来るな!」「来るもんけえ。」と喧嘩別れ。 数日たった雨の午後、片方は暇を持て余している。「よく降るねえ。どうも…新聞も見あきたし、こんなときにあいつが来てくれたらねえ。」と今になって「待ったって言うんじゃなかった…」後悔する。かといって呼びに行くのも気が悪い。他の相手じゃ駄目だ。でもそろそろ来そうだからと、男は店先に碁盤を置いて、喧嘩別れした相手を待っている有様である。 相手も、家でごろごろしてもどうしようもないから、女房に勧められて古笠をかぶってやってくる。 「おや、来やがった。…あれ、向こうを向いて歩いてやがる。おっそろしく汚ねえ笠被ってやがる。…こっちを見やがれ、こっちを。碁盤が目に入るのに。おい、茶と羊羹出しとくれ。…あ、向こう行きやがった。素直に来ればいいのに、…あ、又来やがった。…けつまづきやがった。…何だい。」と待ちに待った碁敵が来たのはいいが、入りづらいので我慢できず、「やい!へぼ!」と呼びかける。 相手もきっかけが欲しかったので、「へぼって何でエ。こっちが待ったをするなと言うのに、待ったを掛けやがって。へぼはどっちだ。」「言いやがったな。じゃあ、どっちがへぼか。勝負だ。」と碁盤を差し出したから、「やらなくってこっちだって勝負だ。」と入り込んでくる。「ようし、やろうじぇねえか。待ったなして言ったのは、お前さんじゃねえか。…うん、碁盤が濡れているよ。恐ろしく雨が漏るなあ。」 よく見ると「お前さん、笠被りっぱなしだ。」 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「笠碁」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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