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不動の動者(ふどうのどうしゃ、、)とは、アリストテレスが『自然学』や『形而上学』の中で言及した、世界(宇宙)の運動(円運動)の根本原因。第一の不動の動者(だいいちのふどうのどうしゃ、、)、第一動者(だいいちどうしゃ、、、)、第一原因(だいいちげんいん、、、)とも。 アリストテレスの天動説的な世界観・宇宙観においては、地球が宇宙の中心にあり、それを取り巻く、アイテールで満たされた宇宙は第一の運動である円運動によって規則正しく動いている。そしてその最外層には、その諸々の運動の原因となっている、何者にも動かされずに自足しつつ他のものを動かす「第一の不動の動者」が控えている。 アリストテレスは『形而上学』の中で、これを「神」()であるとも述べている〔『形而上学』 第12巻 第7章 1072b25-30〕。この「神」概念が、中世のスコラ学、特にトマス・アクィナスに受け継がれてキリスト教神学に大きな影響を与えた〔第一原因とは - ブリタニカ国際大百科事典/コトバンク〕。 この「神」は、何者にも動かされない、自足した現実態であり、観照(テオーリア)の状態で最高善を体現している。 アリストテレスは、『ニコマコス倫理学』においても、この「神」概念を引き継ぎつつ、こうした自足的な観照(テオーリア)の状態こそが、究極の最高善であり、最高の幸福(エウダイモニア)に他ならないが、それは人間の水準を超えた「神的な生活」であり、我々人間はそれに次ぐ第二義的な「人間にとっての(合成的・複合的な)最高善」と、それを集団的・社会的に体現する国家(ポリス)の「政治」(ヘー・ポリティケー)的活動で満足する他ないと述べる〔『ニコマコス倫理学』 第10巻 第7章-第8章〕。 ==記述== アリストテレスが不動の動者について述べているのは、 *『自然学』 第8巻 *『形而上学』 第12巻 においてである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「不動の動者」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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