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箒虫動物(ほうきむしどうぶつ、)は、キチン質の棲管にすむ海産の底生無脊椎動物。独立の動物門を構成するが種数は少なく、現生種は2属10数種のみが知られる〔。 和名はが箒のように見えることから〔。学名のは、ギリシア神話の女神フォロニス(イーオーの別名)に由来する〔。 == 特徴 == 体は蠕虫状で、胴部の一方の端に触手冠、他方に端球と呼ばれる膨らみを持つ。小さいものでは体長5センチメートル程度、大きいものでは25センチメートルに達する。体表は薄いクチクラに覆われる〔。体色はふつう肌色で、黒や茶色のこともある〔。 触手冠は繊毛の生えた触手が環状に並んだ構造で、スリット状の口はそれに囲まれている。口は口上突起に覆われている。消化管は口から伸び、端球のなかで膨らんで胃になる。胃から触手冠側に折り返すように腸が伸び、触手冠の外側に開く肛門につながる〔〔。そのため、消化管は全体としてU字型になる。 真体腔を持つ。体は前体(口上突起)、中体(触手冠の基部)、後体(胴部)の3体節性で、体腔もそれに対応して3つに分かれている〔。すなわち、口上突起内の前腔、触手冠の基部にあって触手内部にも伸びる中腔、胴部の体腔を成す後腔の3つの体腔を持つ。体腔液中には数種類の細胞がある〔。 発達した閉鎖血管系を持つ〔。主な血管は、端球側から触手冠側に血液を流す導入性血管と、その逆の導出性血管である。血液中には、ヘモグロビンを含む赤血球があり、触手冠で取り込まれた酸素は導出性血管から体中に運ばれる。血管は胃と接触しており、栄養分を胃から血液中に取り込んでいると考えられる〔。胴部に1対の腎管があり、老廃物の排出のほか、配偶子の放出経路にもなる〔。 固着生活に伴って頭部が縮小しているため、明瞭な脳神経節は持たない。中枢神経系は触手冠基部の表皮内にある神経環で、そこから触手冠や筋肉に神経が伸びる。表皮と、その下にある環筋層の間に神経の張り巡らされた層がある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「箒虫動物」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Phoronid 」があります。 スポンサード リンク
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