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箜篌(くご)とは、古代東アジアで見られた弦楽器。 元は西域のイラン系言語に由来する言葉と言われている。晋代に西域から中国に伝来した。大きく分けると、ハープに似た竪箜篌(たてくご)、琴に似た臥箜篌(ふせくご)・先端に鳳首の装飾が付いた鳳首箜篌(ほうしゅくご)がある。日本には竪箜篌が百済を経由して、臥箜篌が高句麗を経由して伝来したとされている。前者は特に百済琴(くだらごと)とも呼ばれた。東大寺正倉院に断片として現存している箜篌は竪箜篌とされている。竪箜篌は、胴(共鳴箱)を縦にし、腕木を横に渡したL字型で、胴から腕木にかけて斜めに23本の絹糸の弦を張ったもの。 大同4年(809年)に雅楽寮に置かれた百済楽師及び高麗楽師それぞれ4名の定員のうち1名が箜篌担当とされ、前者は竪箜篌・後者は臥箜篌を担当したと考えられている。日本では840年代に行われたと推定されている楽制改革によって他の大陸系楽器とともに廃れ、唐でも同時期の晩唐期に衰退したとされている。 20世紀になり、壁画などを元に復元が試みられ、演奏可能なものが作られるようになった。 韓国の作曲家尹伊桑は、箜篌に触発されて「ハープと弦楽のためのゴンフー(箜篌)」を1984年に作曲している。 == 参考文献 == *蒲生美津子「箜篌」(『国史大辞典 4』(吉川弘文館、1984年) ISBN 978-4-642-00504-3) *三谷陽子「箜篌」(『日本史大事典 2』(平凡社、1993年) ISBN 978-4-582-13105-5) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「箜篌」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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