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籌木[ちゅうぎ]
籌木(ちゅうぎ、ちゅうぼく)とは、古代から近世初頭にかけて用いられた、排泄の際に用いられた細長い木製の板のことである。クソベラともいう。トイレ遺構の便槽から出土する。 排泄のための道具として籌木が使用されていたことを示す絵画資料には、12世紀末に描かれたとみられる絵巻『餓鬼草紙(がきぞうし)』収載の「伺便餓鬼(しべんがき)」の絵がある。路上で子どもが排便している場面には、大便が身体につかないように高下駄をはき、手に籌木を持って踏ん張っている様子が描かれている。籌木を支えにして勢いよく排便すれば尻に汚さずにすむとしたものであろう。仮に汚してしまった場合には、便をこき落とすためにも使用したものと考えられる。紙が貴重だった時代の生活用具である。 一部では江戸時代後期(近世末・19世紀)まで使用されていたことが、『飛騨呈書』(飛騨郡代の豊田友直と父久須美祐明との書簡集)に記述されており〔西沢淳男 『代官の日常生活 江戸の中間管理職』 角川ソフィア文庫 2015年 ISBN 978-4-04-409220-7 pp.156 - 157.〕、高山において、「村方はもちろん、町中でも下層の者は便所で紙は用いず、木べらを使っています」と極寒の地で身分の低い者達は木べらで拭いている現状を紹介している。 == 備考 ==
* 福岡県福岡市の鴻臚館のトイレ遺構からは現物が発掘されている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「籌木」の詳細全文を読む
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