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米華相互防衛条約(べいかそうごぼうえいじょうやく、、)は、アメリカ合衆国と台湾に移った中華民国の間で結ばれた軍事同盟に関する条約。1954年12月2日調印。1979年12月16日失効。 == 概説 == 蒋介石率いる国民政府は、日本の敗戦後に再開された国共内戦の敗北により中国大陸を追われたが、台湾に政府機能を移転し、「大陸反攻」の機会をうかがっていた。国民政府は福建省や浙江省の島嶼拠点を失う一方、台湾及び福建省の金門島、馬祖島を確保し、大陸で中国共産党が建国した中華人民共和国との対立は膠着状態に陥った。 一方、日中戦争中は国民政府への支持と援助を行っていたアメリカは、国共内戦再開後は国民政府への援助を打ち切っていたが、中華人民共和国の建国後は、冷戦下における共産主義の拡大を抑止するため、台湾を西側防衛圏に組み込むべく中華民国に対する支援を再開することとなった。 当時の東アジアではベトナム(第一次インドシナ戦争)に続き、朝鮮半島で共産主義勢力が勢力拡大を目指した戦争である朝鮮戦争が発生していた。朝鮮では1953年に、ベトナムでは1954年に停戦を迎えたが、周辺事態が沈静化したことで中華人民共和国が軍事力を「台湾解放」へ注力する可能性が示唆され、台湾でも共産主義が連鎖的に浸透するドミノ理論の現実化が危惧されるようになった。 台湾が共産化した場合、中華人民共和国と同盟関係のソ連が太平洋へ進出可能となり、アリューシャン列島・日本・韓国・沖縄・フィリピン・東南アジアと続く対ソ連の封じ込め戦略が無力化される恐れがあるため、アメリカは台湾にその拠点を移した中華民国と軍事同盟関係を構築し、中華人民共和国に対抗することとした。 米華相互防衛条約は、1971年に中華人民共和国が国際連合の代表権を獲得し、中華民国が脱退するという国際政治環境の変化の中で次第に無力化していく。1972年のニクソン大統領の中国訪問と日中国交正常化、1979年の米中国交樹立により米華相互防衛条約は無効化したが、アメリカは中華民国を自由主義陣営の一角として重視する方針を表明。中華民国との国交断絶後は「台湾関係法」を制定し、現在に至っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「米華相互防衛条約」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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