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米餅搗大使主(たがねつきのおおおみ)は、孝昭天皇第一皇子の天足彦国押人命から7世代目の子孫〔世代数は『新撰姓氏録』各姓において記録に差異がある。〕にあたる古墳時代の人物で、父は武振熊命とされる。応神天皇にしとぎを作って献上したとの伝承があり、小野氏、春日氏、柿本氏らの祖となり、小野氏の祖神を祀る小野神社などで祀られている。 ==解説== 大使主(大臣)として、神社の伝承や『新撰姓氏録』、和珥氏の系図等には登場するものの、『日本書紀』や『古事記』に記述されておらず、その事績の詳細は不明。小野神社は応神天皇妃宮主宅媛(宮主矢河比売)の父として記紀にみえる和珥日触(丸邇之比布禮)が同一人物であるとする。〔米餅搗大使主のもとの名は「日布礼大使主」とされる(滋賀県神社庁)。〕ただし、和邇氏系図においては日触使主は米餅搗大使主の兄弟として記されている。また、元の名は中臣佐久命であり仁徳天皇13年に舂米部が定められた際に米餅舂大使主と称したともされる。〔『阿波国続風土記』5巻、大麻比古神社項より”仁徳紀十三年秋九月始立茨田屯倉因定 此ヨリ以前ハ中臣佐久命ニテ㫪米部起テヨリ米餅㫪大使主ト称フ事明ナリ”〕一方で和邇氏系図では佐久の父である大矢田宿禰と米餅搗大使主とは兄弟であるとされているため、これに従うと佐久と米餅搗大使主とは別人(甥と叔父)となる。 米餅搗大使主を小野氏(小野妹子や小野篁など)の祖神として祀る滋賀県大津市の小野神社の伝承によれば、餅の原形となるしとぎを最初に作った人物であり、これを応神天皇に献上したことがもとで米餅搗大使主の氏姓を賜ったとされる。(餅の起源の伝承として、その製造などに関わる者の信仰も篤い。毎年「しとぎ祭」には藁包(わらつと)に入れたしとぎが神饌とされる。)〔孝昭天皇の皇子の天足彦国押人命を祖とするが、小野神社境内には小野氏系図として敏達天皇の皇子の春日皇子を起点とする系図も紹介している。〕 富士山本宮浅間大社の大宮司家(富士氏)の系図〔太田亮『日本姓氏家系大辞典』(角川書店)3巻, p.6661-6663.「和邇」項に収録されている。〕の米餅搗大臣命の注釈【若狭國三方郡和爾部神社是也】は、現在の福井県三方郡美浜町佐柿の日吉神社を指す。 表記は「米餅搗大臣」の他、『新撰姓氏録』においては「米餅搗大使主」「米餅舂大使主」「鏨着大使主」の三通りがある。「米餅」の訓は、「鏨」の訓である「たかね / たがね」とされるが、上記の餅の伝承に関連して「しとぎ」とする見解もある。〔栗田寛,1901,『栗里先生雑著』(巻九)p.120-125.「米餅搗大使主また鏨着大使主と書る人名の訓議」では、論争の要点と「たがね」とすべき見解が述べられている。〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「米餅搗大使主」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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