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糸をつむぐグレートヒェン : ミニ英和和英辞書
糸をつむぐグレートヒェン[いとをつむぐぐれーとひぇん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [いと]
  1. (n,n-suf) thread 2. yarn 3. string 
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

糸をつむぐグレートヒェン : ウィキペディア日本語版
糸をつむぐグレートヒェン[いとをつむぐぐれーとひぇん]

糸を紡ぐグレートヒェン』(いとをつむぐグレートヒェン、独語''Gretchen am Spinnrade'')D118は、1814年10月19日に作曲されたフランツ・シューベルトリート。詩はゲーテの『ファウスト 第一部』を出典とする。この詩には、他にカール・レーヴェルイ・シュポーアリヒャルト・ワーグナーミハイル・グリンカジュゼッペ・ヴェルディなどが曲を付けている。
シューベルトにとって初めてのゲーテ歌曲であるとともに、この曲を以てドイツリートが誕生した、と評される。
グレートヒェンは紡ぎ車を回しつつ、ファウストとその口車を思い浮かべて口ずさんでいる。ピアノ伴奏の反復リズムは、歌詞に応じて紡ぎ車が速まったり遅くなったりするさまや、グレートヒェンの気も狂わんばかりの昂奮を描写し、恋する娘の動揺や、悪魔の誘惑を効果的に暗示している。グレートヒェンの台詞がそのまま歌詞とされているので、明らかに女声のための歌曲であり、上記のような特色から、ソプラノピアニストにとって意欲を求められるレパートリーとなっている。代表的な歌手として、エリーザベト・シュヴァルツコップジェシー・ノーマングンドゥラ・ヤノヴィッツらが挙げられる。
なお、シューベルトは1817年に同じく第一部より、ファウストとの愛欲の末に罪の意識に苛まれるグレートヒェンの独白(D.564 、「外壁の内側に沿った小路にいるグレートヒェン "Gretchen im Zwinger"」または「グレートヒェンの祈り "Gretchens Bitte"」)への作曲を試みたが未完に終わった(20世紀になってベンジャミン・ブリテンが補筆完成させた)。
'Gretchen am Spinnrade'')D118は、1814年10月19日に作曲されたフランツ・シューベルトリート。詩はゲーテの『ファウスト 第一部』を出典とする。この詩には、他にカール・レーヴェルイ・シュポーアリヒャルト・ワーグナーミハイル・グリンカジュゼッペ・ヴェルディなどが曲を付けている。
シューベルトにとって初めてのゲーテ歌曲であるとともに、この曲を以てドイツリートが誕生した、と評される。
グレートヒェンは紡ぎ車を回しつつ、ファウストとその口車を思い浮かべて口ずさんでいる。ピアノ伴奏の反復リズムは、歌詞に応じて紡ぎ車が速まったり遅くなったりするさまや、グレートヒェンの気も狂わんばかりの昂奮を描写し、恋する娘の動揺や、悪魔の誘惑を効果的に暗示している。グレートヒェンの台詞がそのまま歌詞とされているので、明らかに女声のための歌曲であり、上記のような特色から、ソプラノピアニストにとって意欲を求められるレパートリーとなっている。代表的な歌手として、エリーザベト・シュヴァルツコップジェシー・ノーマングンドゥラ・ヤノヴィッツらが挙げられる。
なお、シューベルトは1817年に同じく第一部より、ファウストとの愛欲の末に罪の意識に苛まれるグレートヒェンの独白(D.564 、「外壁の内側に沿った小路にいるグレートヒェン "Gretchen im Zwinger"」または「グレートヒェンの祈り "Gretchens Bitte"」)への作曲を試みたが未完に終わった(20世紀になってベンジャミン・ブリテンが補筆完成させた)。
')D118は、1814年10月19日に作曲されたフランツ・シューベルトリート。詩はゲーテの『ファウスト 第一部』を出典とする。この詩には、他にカール・レーヴェルイ・シュポーアリヒャルト・ワーグナーミハイル・グリンカジュゼッペ・ヴェルディなどが曲を付けている。
シューベルトにとって初めてのゲーテ歌曲であるとともに、この曲を以てドイツリートが誕生した、と評される。
グレートヒェンは紡ぎ車を回しつつ、ファウストとその口車を思い浮かべて口ずさんでいる。ピアノ伴奏の反復リズムは、歌詞に応じて紡ぎ車が速まったり遅くなったりするさまや、グレートヒェンの気も狂わんばかりの昂奮を描写し、恋する娘の動揺や、悪魔の誘惑を効果的に暗示している。グレートヒェンの台詞がそのまま歌詞とされているので、明らかに女声のための歌曲であり、上記のような特色から、ソプラノピアニストにとって意欲を求められるレパートリーとなっている。代表的な歌手として、エリーザベト・シュヴァルツコップジェシー・ノーマングンドゥラ・ヤノヴィッツらが挙げられる。
なお、シューベルトは1817年に同じく第一部より、ファウストとの愛欲の末に罪の意識に苛まれるグレートヒェンの独白(D.564 、「外壁の内側に沿った小路にいるグレートヒェン "Gretchen im Zwinger"」または「グレートヒェンの祈り "Gretchens Bitte"」)への作曲を試みたが未完に終わった(20世紀になってベンジャミン・ブリテンが補筆完成させた)。

== 原詩全文および和訳 ==
Gretchen am Spinnrade
Johann Wolfgang von Goethe

Meine Ruh ist hin, 私の安らぎは去り、
mein Herz ist schwer; 私の心は重い。
ich finde sie nimmer それを私が再び見つけることはない、
und nimmermehr. もう二度と。
Wo ich ihn nicht hab, 彼のいないところは、
ist mir das Grab, 私には墓場だ。
die ganze Welt 世界中が
ist mir vergällt. 私にはつらい。
Mein armer Kopf 私の弱い頭は
ist mir verrückt, 狂ってしまった、
meiner armer Sinn 私の哀れな心は
ist mir zerstückt. こなごなに砕けた。
Meine Ruh ist hin, 私の安らぎは去り、
mein Herz ist schwer, 私の心は重い。
ich finde sie nimmer それを私が再び見つけることはない、
und nimmermehr. もう二度と。
Nach ihm nur schau ich 私はただ彼を
zum Fenster hinaus, 窓の外に見て、
nach ihm nur geh ich ただ私は彼のあとを追って
aus dem Haus. 家を出る。
Sein hoher Gang, 彼の気高い歩み、
sein edle Gestalt, 彼の尊い姿、
seines Mundes Lächeln, 彼の口もとの笑み、
seiner Augen Gewalt, 彼の目の力、
Und seiner Rede そして彼の言葉の
Zauberfluß, 魔法の流れ
Sein Händedruck, 彼の握手、
und ach! sein Kuß! そして、ああ!彼のキス!
Meine Ruh ist hin, 私の安らぎは去り、
mein Herz ist schwer, 私の心は重い。
ich finde sie nimmer それを私が再び見つけることはない、
und nimmermehr. もはや二度と。
Mein Busen drängt 私の胸は
sich nach ihm hin, 彼のもとへ迫りゆく、
Ach dürft ich fassen ああ許されることならば
und halten ihn, 彼をこの手にとらえ、抱きしめて、
Und küssen ihn, そして彼に口づけたい
so wie ich wollt, 私ののぞみどおり
an seinen Küssen 彼のキスに
Vergehen sollt! この身が消え失せようとも!


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「糸をつむぐグレートヒェン」の詳細全文を読む




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