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虚数(きょすう)とは、実数ではない複素数のことである。ただし、しばしば「虚数」と訳される imaginary number は、「2乗した値がゼロを超えない実数になる複素数」として定義される場合がある〔Ahlfors, Lars V. ''Complex Analysis''. 3rd ed. New York: McGraw-Hill, 1979. Pages 1-4. ISBN 978-0070006577〕。''i'' または ''j'' で表される虚数単位は代表的な虚数の例である。 1572年にラファエル・ボンベリ は虚数を定義した。しかし当時は、ゼロや負の数ですら架空のもの、役に立たないものと考えられており、負の数の平方根である虚数は尚更であった。ルネ・デカルトも否定的にとらえ、著書『La Géométrie(幾何学)』で「想像上の数 (フランス語: nombre imaginaire)」と名付け、これが英語のimaginary numberの語源になった。その後徐々に多くの数学者に認知されていった。 == 用語について == 通常虚数とは、実数でない複素数を意味する〔『岩波数学辞典』第4版、2007年 ISBN 978-4000803090〕。すなわち、複素数 :''a'' + ''b i''(''a'', ''b'' は実数、''i'' は虚数単位) のうち、''b'' ≠ 0 を満たすものである。また、''a'' = 0 かつ ''b'' ≠ 0 を満たすものを純虚数という。虚数に対応する英語 imaginary number や、純虚数に対応する英語 purely imaginary number もその意味を持つ〔Michiel Hazewinkel, ''Encyclopaedia of Mathematics'', Springer, 1989, ISBN 978-1556080043〕。一方、英語の imaginary number は、しばしば「2乗した値がゼロを超えない実数になる複素数」として定義される。この定義によれば、''y'' が実数のとき、 : であるから、''y i'' は imaginary number となり、逆に imaginary number はそのようなものに限る。すなわち、この意味での imaginary number とは、上記の複素数の表現において ''a'' = 0 を満たすものであり、これには実数 0 も含まれる〔Eric W. Weisstein, ''The CRC concise encyclopedia of mathematics'', CRC Press, 1998 ISBN 978-0849396403〕。この流儀においては、purely imaginary number は imaginary number と同義語とされる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「虚数」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Imaginary number 」があります。 スポンサード リンク
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