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『紫の一本』(むらさきのひともと)は戸田茂睡による江戸時代前期の仮名草子。江戸の地誌としての体裁を取りながら、文学的な要素も強い。成立は天和年間前後にかけてと見られる。 == 概要 == 浅草の隠者遺佚入道こと作者茂睡と四谷の下級武士陶々斎(陶々子)が気の赴くまま江戸各地を渡り歩く設定で、遺佚が和歌、陶々斎を漢詩を詠み、漫才的な問答を行い、時に騒動に巻き込まれる。 江戸地誌の系譜は浅井了意『江戸名所記』の名所記形式に始まり、『江戸雀』のような実用性を重視する地誌形式が出たが、『紫の一本』は名所記の形は受け継ぎながら、内容の類似を意識的に排し、挿話を挟めて文芸的性格を強めたものである。一方、登場人物2人の掛け合いといった部分には『竹斎』の影響が色濃く伺える〔横田(1989)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「紫の一本」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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