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黒米（くろまい、くろごめ）、または紫黒米（しこくまい）〔猪谷2000、14頁。〕、紫米（むらさきまい）〔とはイネの栽培品種のうち、玄米の種皮または果皮の少なくとも一方（主に果皮〔）にアントシアニン系の紫黒色素を含む品種のことである〔。中国では「紫米」〔〔、「紫糯」〔、「黒糯」〔、「鶏血糯」〔と呼ばれる。赤米の一種とされる場合もある〔猪谷2000、22-23・33-34頁。〕 == 性質・特徴 == 黒米は糠にビタミン（ビタミンB、ビタミンEなど）〔猪谷2000、24頁。〕、リン・カルシウムなどのミネラル〔猪谷2000、39頁。〕〔を含み、摂取することで滋養強壮作用がもたらされるといわれている〔。また、白米や赤米よりも高い抗酸化機能を持つ〔猪谷2000、37-38頁。〕。 玄米の種皮または果皮の少なくとも一方にアントシアニン系の紫黒色素を含み〔猪谷2000、31頁。〕、主に果皮部に含まれる〔猪谷2000、33頁。〕。タンニン系の赤色色素を併せもつ品種もあるが、そうしたものは見かけの色から黒米に分類されると考えられている〔。アントシアニンはポリフェノールの一種で、視力増強や肝機能の強化の作用があるとされる〔猪谷2000、36頁。〕。着色の程度は栽培方法や栽培時の環境によって大きく左右され〔、高温〔猪谷2000、41頁。〕〔猪谷2000、72頁。〕や乾燥〔によって着色が悪くなる。また、登熟期間を高温の環境で迎えても着色が悪い〔。稲穂の色は、出穂開花後1ないし2週間が最も美しいとされる〔猪谷2000、110頁。〕。 吸肥力が強い〔猪谷2000、71頁。〕、気候の変化などの環境変化〔猪谷2000、25頁。〕に強い、棚田などの環境不良田であっても育成が比較的容易〔といった特徴がある。一方、丈が長く倒れやすい、収量が少ないなどの難点も有している〔猪谷2000、15頁。〕。また、普通品種や赤米に比べて室温に長期間保存した場合の発芽率が高いことから、貯蔵性・保存性が高いとされる。 用途としては酒〔猪谷2000、88頁。〕〔猪谷2000、89頁。〕〔猪谷2000、90頁。〕、うどん〔〔猪谷2000、91頁。〕、蕎麦〔猪谷2000、109頁。〕、餅〔、菓子〔〔〔猪谷2000、56頁。〕〔、パン〔などの食品に加工されるほか、染色にも用いられ〔猪谷2000、89-90頁。〕〔猪谷2000、111-112頁。〕、藁はリースや注連縄〔、ドライフラワー〔猪谷2000、111頁。〕などに加工される。 酒については、赤米をはじめとする有色米を使って着色酒を製造する方法が1980年代に日本で考案され、特許を取得している〔猪谷2000、102頁。〕。また、東京農業大学の門倉利守らは、蒸した玄米を酸素剤により糖化し、乳酸を加え、酵母を加えて発酵させる方法により、黒米を原料とする赤色のライスワインを作ることに成功した〔猪谷2000、103-104頁。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア（Wikipedia）』 ■ウィキペディアで「黒米」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Black rice 」があります。 スポンサード リンク
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