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綿襖甲 : ミニ英和和英辞書
綿襖甲[めんおうこう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

綿 : [わた]
 【名詞】 1. cotton 2. padding 
: [ふすま]
 【名詞】 1. sliding screen 

綿襖甲 : ウィキペディア日本語版
綿襖甲[めんおうこう]

綿襖甲(めんおうこう、満州語:yohan uksin)とは、中国を中心とする東アジアにおいて、最も広く使われたの形式の一つ。綿襖冑、綿甲、綿甲冑、綿冑とも呼ばれる。
二枚の布の間に綿などを挟み込んだで、世界中で使用されているキルティングアーマーの一種と言える。
特徴的なのは、形状を外套状にしている事と、外側から金属製のを打って内側に製の小札(こざね)を止めている事である。
単に鎧としてのみではなく防寒の機能もあるため、北東アジアの寒い地方では特に好まれた。
生産が比較的容易であるため主に下級兵士のとして使用されたが、モンゴル帝国から代以降は上級者も含めて最も広く使用された。明に続く女真族でも同様である。朝鮮半島でも元の支配下にあった高麗後期から採用され、李氏朝鮮では全時代で上級者用として使用され続けた。
こうした後期の綿襖甲は、表側に甲がない事を生かして、美麗な刺繍などの装飾が施されている物が多い。
== 日本における綿襖甲 ==
日本では古墳時代以来の挂甲短甲奈良時代まで生産されていたが、生産数は少なく諸国で年に各数領しか生産されていなかった。
天平宝字3年(759年)に第13次遣唐使が綿襖甲を持ち帰り、それを参考にして「唐国新様」として天平宝字6年(762年)正月に、東海道西海道南海道、各節度使の使料として各20250領を生産する事を大宰府に命じた。更に同年2月には1000領を作って鎮国衛府に貯蔵する事を命じている〔『続日本紀』天平宝字6年正月及び二月の条〕。
また、宝亀11年3月(780年)に勃発した宝亀の乱の際には征東軍に対して、5月に甲600領が支給され、7月に要請に応じて甲1000領と襖4000領が支給された〔『続日本紀』天平宝字6年5月及び7月の条〕。
この場合の甲とは鉄甲(挂甲短甲)を指し、襖は綿襖甲を指すと思われる。
その直後の8月には、「今後諸国で製造する甲冑は鉄ではなく革で作るように」という〔『続日本紀』宝亀11年の条〕があり、この時点で綿襖甲の生産も停止された可能性があるが、延暦6年(787年)の記録に「蝦夷に横流しされた綿で敵が綿冑を作っている」という記述〔『類聚三代格』巻19〕もあり、綿襖甲が日本で作られなくなった時期は判明していない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「綿襖甲」の詳細全文を読む




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