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緊急開胸(きんきゅうかいきょう、)とは、主として外傷による胸腔内臓器損傷や、心臓外科・呼吸器外科領域の術後合併症としての胸腔内出血等により心肺停止状態にあるか切迫している患者に対して、蘇生のための処置を目的として行われる開胸のことである。手術室まで搬送する余裕のない場合に救急初療室で行われる場合は救急室開胸()とも呼ばれる〔救急室開胸 日本救急医学会・医学用語解説集 〕。 == 適応 == 緊急開胸の適応になるのは、重篤な胸部外傷に起因する出血等により、生命を維持するために必要な生理機能が脅かされている状態である。心臓など胸腔内臓器の損傷は、心タンポナーデを起こし心臓のポンプ機能を妨げたり、空気塞栓にも繋がる。その他の適応として胸腔ドレーンからの多量の血性排液があり、目安としては出血量が1500mLを超えた場合、または1時間あたり200mLを超えた場合である。 胸部外傷を受傷した場合、緊急開胸が必要な症例は15%程度である〔Moore 2012, p.462〕。穿通性心外傷は緊急開胸の良い適応であり、病院到着後の心肺停止だけでなく、救急隊到着時にバイタルサインがあるか、心電図波形が残存していて速やかに搬送された場合は緊急開胸を考慮すべきである。但し15分以上の心肺蘇生を行ってから病院に到着した場合は救命の可能性は極めて低い。鈍的外傷による心肺停止については、病院到着後の心肺停止であれば緊急開胸を考慮する。腹部・骨盤の血管損傷による心肺停止に対しては、直ちに根治的手術ができない場合でも緊急開胸と大動脈遮断を考慮すべきである〔〔日本版救急蘇生ガイドライン策定小委員会-わが国の新しい救急蘇生ガイドライン(骨子)- 外傷 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「緊急開胸」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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