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ライフリング(rifling)は、銃砲の銃砲身内に施された螺旋状の溝を意味し、日本語では施条(しじょう)、あるいは腔綫(腔線)(こうせん、綫は線の別体。常用漢字でないため「線」と書くこともある)、もしくは腔施と呼ぶ〔『銃の科学』(かのよしのり著 サイエンス・アイ新書 2012年)18頁「1-05 ライフルとはなにか」〕。この螺旋状の浅い溝で銃身内で加速される弾丸に旋回運動を与え、ジャイロ効果により弾軸の安定を図り直進性を高める目的で用いられる。 == 概要 == ライフリングの転度(周期)をライフリング・ツイストまたはライフリング・ピッチと呼び、銃身の能力を表す。「1/12」や「1-12」などと表記され、この場合は弾頭が銃身腔内を12インチ移動して1回転することを示す。基本的には、安定した弾道を確保するために、より重い弾頭の使用を想定したライフリングの方が転度が大きい(周期が短い)。そのため、民生用よりも重い弾頭を使用する上にさまざまな弾頭への対応能力も必要な軍用銃の方が転度が大きいのが一般である。ただし、同じ弾頭の場合には転度が大きい方が若干初速が劣る。 銃身の内径は銃弾の外径よりも狭いため、発射された銃弾にはライフリングによって跡が刻み込まれる。これがライフルマークで、日本語では施条痕、線条痕と呼ぶ(姉小路祐著「旋条痕」をはじめとして、小説などでしばしば「施」の字が「旋」となっているが誤記、誤植である)。複数の銃身に同じ工作機械(カッター)でライフリングを刻んでも刃こぼれが起きるため、ライフリングは銃1挺ごとに微妙に異なっている。そのため指紋と同様に銃弾から発射した銃器の種類だけでなく個々の銃まで特定することができ、犯罪捜査に利用できる。 ただ、現代では銃身を芯金(マンドレル)に打ち付けてライフリングを刻む工法になっているため、弾頭に同じライフルマークを残す銃身が理論上、少なくとも数十本は存在することになるが、この場合でも銃ごとに発砲のたびにライフリングがわずかずつそがれ、独自性を持つために、個体判別は可能とされている。 riflingとは、古フランス語のriflerからきており、riflerとは「かすめる、削る」というような意味である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ライフリング」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Rifling 」があります。 スポンサード リンク
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