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羅須地人協会 : ミニ英和和英辞書
羅須地人協会[らすちじんきょうかい]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ち]
  1. (n,n-suf) earth 
: [ひと]
 【名詞】 1. man 2. person 3. human being 4. mankind 5. people 6. character 7. personality 8. true man 9. man of talent 10. adult 1 1. other people 12. messenger 13. visitor 1
: [きょう]
  1. (n-suf,n-pref) cooperation 
協会 : [きょうかい]
 【名詞】 1. association 2. society 3. organization 4. organisation 
: [かい]
  1. (n,n-suf,vs) meeting 2. assembly 3. party 4. association 5. club 

羅須地人協会 : ウィキペディア日本語版
羅須地人協会[らすちじんきょうかい]

羅須地人協会(らすちじんきょうかい)とは、1926年(大正15年)に宮沢賢治が現在の岩手県花巻市に設立した私塾。あるいはその目的で使用された宮沢家の住宅建物である。
私塾がこの名称で活動したのは1926年8月から翌年3月までの約7ヶ月であったが、ここではその前後、賢治がこの住宅で独居生活を送った時期全般について説明する。
== 概要 ==

=== 協会設立 ===
賢治は1926年3月に、教員として勤務していた岩手県立花巻農学校(岩手県立花巻農業高等学校の前身)を退職した。この退職の理由としては複数の事情が挙げられているが、最も大きかったものは生徒に対して「農民になれ」と教えながら、自らが俸給生活を送っている点への葛藤であったと推定されている〔宮沢清六「兄・賢治の生涯」(『兄のトランク』(筑摩書房、1987年)に収録)や堀尾青史『年譜 宮沢賢治伝』(中公文庫、1991年)pp.283 - 297他〕。
同年4月より、実家から約1.5km離れた花巻川口町下根子桜(現・花巻市桜町)にあった宮沢家の別宅を改造して自給自足の生活を始める。4月1日付の地元紙岩手日報には「新しい農村を建設する 花巻農学校を辞した宮沢先生」という賢治の談話入りの記事が掲載された。同年夏、周囲の若い農民とともに、羅須地人協会を設立した。「協会」とはいっても、実質的には賢治一人の手になる私塾である。設立日は旧盆に当たる同年8月16日とされた。
賢治は昼間周囲の田畑で農作業にいそしみ、夜には農民たちを集め、科学やエスペラント、農業技術などを教えた。また、それとともに自らが唱える「農民芸術」の講義も行われた。この講義の題材として執筆されたのが「農民芸術概論綱要」である(詳細は後述)。協会設立に先立つ5月から、賢治は周囲の人々を集めたレコードの鑑賞会や、子ども向けの童話の朗読会も始めていた。さらに賢治は農民による楽団の結成も考えて自らチェロを購入して練習に励んだほか、4人で向かい合って使えるようにした特注の譜面台まで製作していた〔チェロと譜面台はいずれも現在、花巻市の宮沢賢治記念館に所蔵・展示されている。〕。もっとも、賢治自身もチェロの技術はほとんど上達せず、楽団は練習だけにとどまった。このほかメンバーが不要品を競売する一種のバザーも開いた。農閑期に被服や食糧、工芸品を製作することも企図されていた。1926年12月には、賢治はチェロやオルガン、エスペラント、タイプライターなどの習得のために上京している〔この上京中、父親に200円(当時米1升が45銭程度であった)の援助を求めた書簡が残されている。文面は「恒産や定収がない」ことへの後ろめたさをにじませたものであった。賢治が活動費用を実家に頼ったこともまた事実である。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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