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羨道[えんどう]
羨道(えんどう)とは、古墳の横穴式石室や横穴墓などの玄室と外部とを結ぶ通路部分。慣習的に「せんどう」とも呼称する〔大塚・戸沢(1996)〕〔田村・合田(2000)〕。 == 概要 == 羨道は、古墳の横穴式石室(墳丘側面から出入りする構造の石室)や横口式石槨、横穴墓など横穴系埋葬施設において、棺を納めて遺体を安置する主室ともいうべき玄室(げんしつ)と外部とを結ぶトンネル状の墓道的部分をさし、入口は一般に羨門と呼ばれる。中国の墳墓においては、墓道のことを「羨」と称し、上部に覆いを必要とはしないが、日本においては、一般に天井をともなう。 羨道は、玄室にくらべ幅がせまく、天井の高さも低いことが多い。玄室が2室以上におよぶ場合を「複室構造」と称し、その場合は羨道に近い方を「前室」、遠い方を「奥室」と呼んで区別することが多い。なお、奥室のみを「玄室」と称することもあり、また、三室構造を採り、前室と奥室のあいだに「中室」をともなう場合もある。 羨道は、玄室中央に付設されるもの(両袖式)のほかに、一方に偏したもの(片袖式)があり、なかには玄室と羨道の境界が明確でないもの(無袖式)もみられる。また、羨道で葬送にまつわる祭祀がおこなわれた事例も確認されている〔。羨門は多くの場合、「閉塞石」と呼ばれる積み石や扉石などの石、あるいは木製の扉などで閉鎖されており、追葬をおこなう際に取りはずす仕組みとなっていたことが確認されている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「羨道」の詳細全文を読む
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