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翼型(よくがた、)は、翼の断面形状のこと。揚力や抗力の発生と密接な関係があり、この形状が翼の性能を大きく左右する。翼形と表記されることもある〔牧野光雄 『航空力学の基礎 第2版』 産業図書、1989年。ISBN 4782840705〕が非常にまれ。 ==形状== 一般によく挙げられる翼の断面形状は、前縁が丸く後縁が尖った形状をしている。このような形状をしている理由は「効率よく揚力を発生させるため」と説明することができる。単なる板でも回転する円柱でも揚力を発生させられるが、このような形状の場合、抗力が非常に大きくなるため実用には耐えない。抗力をあまり大きくせずに揚力を高める、つまり揚抗比を高めるために最適な翼型を設計する必要がある。 現実にはレイノルズ数やマッハ数によって理想的な翼型は異なる。前述の「一般的な翼型」は、一般的な航空機において最もよく使われる速度領域、つまり亜音速領域(マッハ数 M < 0.8 程度)においてのレイノルズ数(Re > 106程度)の範囲に適した翼型と言える。 レイノルズ数がきわめて低い昆虫の飛行領域では、翼は薄ければ薄いほど、そして反りとギザギザがついた形状が優れた翼型と言える〔河内啓二『揚力と抗力』 、東昭『生物の飛行』ほか、前者において、河内啓二は、苦労して得た解析結果を、恩師の東昭に報告したところ、一言で当然と指摘された旨記している。〕。レイノルズ数は粘性と慣性力の比を示した数値であるため、空気なら空気、水なら水、と流体が同じ場合、大きくなれば慣性力、小さくなれば粘性の影響が大きくなる事を示す〔東昭『生物の飛行』、日本航空機操縦士協会での講演録空を飛ぶ生き物 〕。粘性の影響が大きい昆虫の翅の先端は空気を切り裂くため、(より<、さらに-のような形状が適している。また、レイノルズ数が大きい場合、翼型が\のような形状では、先端のすぐ後ろに慣性力による流れの剥離が起こるが、レイノルズ数が小さい場合は、粘性により流体がへばりつき、剥離は起こらない。 衝撃波による造波抵抗が生じる超音速の領域においては前縁がとがっているレンズ翼やダイヤモンド翼の方が有利であることがわかっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「翼型」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Airfoil 」があります。 スポンサード リンク
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