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(n) (Catholic) tradition =========================== ・ 聖 : [ひじり, せい] 1. (pref) saint 2. st. ・ 聖伝 : [せいでん] (n) (Catholic) tradition ・ 伝 : [でん, てん, つたえ] 【名詞】 1. legend 2. tradition 3. life 4. biography 5. comment 6. communication
聖伝あるいは聖伝承(せいでん、)は、キリスト教における伝承。正教会、東方諸教会、カトリック教会、聖公会では重要視される。 聖伝の位置づけについては正教会とカトリック教会の間に違いがある。前者は「聖伝の中に聖書が含まれる」と捉えるのに対し、後者は「聖書と聖伝」と並び称す。 他方、プロテスタントでは位置付けが異なり伝統と訳すが、伝統をどこまで認めるかには幅があり、純粋に聖書のみを主張する者も居れば、逆にカトリック教会に近い伝統主義の者などもいる〔。 == 正教会の聖伝 == 正教会は、神の啓示を信仰の基盤としている。そして連綿と受け継がれてきた神による啓示に基づく信仰と教えを、聖伝と呼ぶ。聖伝を伝えていくにあたっては、聖神゜(聖霊)の導きがあるとされる〔教え-聖伝:日本正教会 The Orthodox Church in Japan 〕。 聖伝は、文書、単なる事件の記録、記念物といったものにとどまらない。聖書・聖師父の著作・全地公会議による規定・奉神礼で用いられる祈祷書といった文書となっているものも主要構成要素として挙げられるが〔、聖伝の本質は、教会を形成していく人々の生きた体験の記憶である〔『正教要理』18頁 - 19頁、日本ハリストス正教会教団 昭和55年12月12日第1刷〕。 聖伝は過去にあったものが現在においても体験されるものであり、ゆえに聖伝と教会的意識は同じものであるとされる。従って、聖書・聖師父の著書・全地公会議の規定・奉神礼等は個々別々な現れであり、これらの構成要素を網羅すれば聖伝全体を表すことにはならない〔。 正教会では、聖書と聖伝は範疇の異なるものとは捉えられず、聖書は「聖伝」の一部〔であるとされる。何が聖書であるかを定めた(正典化した)のは聖伝であるとされる。聖書は、聖伝の中核であり、使徒らが残した最も公的な啓示であると考えられている。聖伝が生み出した聖書は、その後の聖伝を基礎付けるものとなった〔。 次のものが聖伝の主要構成要素であるとされる〔〔生神女マリヤ、聖人、聖師父 〕。 *新旧約聖書 *七回の全地公会議決定 *地方公会(教会会議)決定 *信経、教義議定(公会で制定されたニカイア=コンスタンティノポリス、ニカイア、カルケドンの三つ。使徒信条やアタナシウス信条は公式には認められていない) *奉神礼 *聖歌やイコン、教会建築などの教会芸術 *教会法 *聖師父の教え・聖人伝 *教会を形成していく人々の生きた体験の記憶 これらの構成要素は互いに密接な有機的関係を持っており、聖神゜の導きがあるゆえに発展・成長を続けるとされる〔。 聖伝(Holy Tradition)は、個々の教会や民族の文化的・歴史的遺産である伝統(traditions)とは区別される。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「聖伝」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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