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ペンテコステ()は、聖霊降臨(せいれいこうりん)と呼ばれる新約聖書にあるエピソードの1つ。イエスの復活・昇天後、集まって祈っていた120人の信徒たちの上に、神からの聖霊が降ったという出来事のこと、およびその出来事を記念するキリスト教の祝祭日。教派により訳語は異なり、聖霊降臨祭(せいれいこうりんさい)、五旬節(ごじゅんせつ)、五旬祭(ごじゅんさい)ともいう。 == 概説 == 聖霊降臨に関する記事は新約聖書の『使徒言行録』2章1節 - 42節にみられる。それによれば、復活したイエスは弟子たちに「近いうちに聖霊が降る」ことを告げて(使徒言行録1章8節)、天に昇っていく(キリストの昇天)。それから10日後、ユダヤ教の五旬祭の日に使徒とイエスの母や兄弟たち、イエスに従った女たちが集まって祈っていると、激しい風のような音が聞こえ、天から炎のような舌が一人ひとりの上に分かれて降った。集まって祈っていた信徒たちは聖霊に満たされ、さまざまな国の言葉(普通の人に理解できない「異言」ではなく、「外国語」のことである)で語り始めた。地中海世界全域に離散していたディアスポラのユダヤ人たちが、五旬祭のためにエルサレムに集まっていたが、(パレスチナ出身の)信徒たちが地中海世界各地の言葉で語っているのを聞いて驚いた。ペトロが中心になってイエスの死と復活の意味について語ると、多くの人が信じて洗礼を受け、使徒たちのグループに加わった。これが聖書が語る聖霊降臨の出来事である。 歴史的には、ペンテコステという名前はギリシア語で「50番目(の日)」を意味するペンテーコステー(・ヘーメラ) に由来している。これはユダヤ教において過越祭の50日後に祝われる祭日シャブオット(シャヴーオート) (「週」を表すシャヴーア の特殊な複数形。通常の複数形はシャヴーイーム )のギリシャ語訳であり、もともとは春に得られる最初の収穫に感謝する農業祭であった。 後にキリスト教徒によって聖霊降臨の出来事と結び付けられ、そちらが重視されたことから、宗教上は収穫感謝の意味は失われた。しかし農業祭としての色彩は、ドイツ、ギリシアなどの民俗に残っている。 キリスト教の聖霊降臨の日は、復活祭から(その日を第一日と)数えて50日後に祝われる移動祝日(年によって日付が変わる祝日)である。日付は毎年異なるが、西方では五月初旬から六月上旬の日曜日、東方では五月初旬から六月下旬の日曜日に行われる。 各国によって聖霊降臨の日の祝い方はさまざまである。たとえばイタリアでは炎のような舌を象徴して式中にバラの花びらをまく。フランスでは激しい風のような音がしたことをあらわして式中にトランペットがふかれる。ドイツでは牝牛に花冠をつけ引き回す。 聖霊降臨を描いた芸術作品は多いが、特に有名なものとしてエル・グレコの絵画『聖霊降臨』がある。 なお、ユダヤ教のペンテコステに関してはシャブオット(七週の祭り)を参照のこと。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ペンテコステ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Pentecost 」があります。 スポンサード リンク
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