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育徳帝[いくとくてい]
育徳帝（いくとくてい、、ズクドゥク、1852年2月23日 - 1883年10月6日）はベトナム阮朝の第5代皇帝。諱は（福）膺禛（）。嗣徳帝の弟である瑞太公阮福洪依（）の子。在位1883年。
嗣徳帝には子がなく、3人の甥を養子にしていたが、育徳帝はその中で最年長であった。嗣徳帝は育徳帝の言動や行動に不満を持ち、後継者候補から外そうとしたことがあったが、母親の慈裕皇太后に反対された。1883年、嗣徳帝は重病に陥った際、やむを得ず遺詔で育徳帝を後継者に指名した。しかしその文中に否定的な評価があったため、遺詔を朗読するとき、育徳帝はその部分を削除することを求めた。
嗣徳帝の本来の意は最も幼いが聡明な建福帝にあったとされ、、などの権臣もそれを望んでいたため、遺詔をないがしろにしたこと、儀式に臨んで喪服でない緑の服を着用したことなどを理由に、わずか3日後の7月23日、の命で後継者の地位を剥奪され、絶食させられて餓死した（即位礼は行っていない）。強引な廃位については、廷臣のなかにものように反対する者がいたが、彼らは皆罷免・追放された。
阮朝の皇帝は元号で呼ばれるが、元号も定められなかったため、生前起居していた宮中の育徳堂にちなんで育徳帝と称されている。のちに子の成泰帝が立つと、恭宗（恭皇とも）恵皇帝の廟号・諡号が追贈された。
== 参考文献 ==
*『大南寔録』正編第4紀巻69 翼宗英皇帝 及び巻70 附廃帝（慶應義塾大学言語文化研究所刊行影印本）
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア（Wikipedia）』
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