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胸鉏比売(むなすきひめ)は島根県石見地方の伝説に登場する女神である。 == あらすじ == 神代の昔、石見の国の波子(はし)の浦に一艘の箱舟が流れ着いた。中にいたのは歳六・七歳ほどの麗しい幼い姫であった。これは出雲の国の須佐能男命のお血筋に違いないといって、子の無い翁と媼が姫を育てることになった。が、姫はどこから来たのかと聞かれると、東の方向を指さし、それ以上は口をつぐんでいた。老夫婦が慈しんで育て、見目麗しく成長した姫だったが、弓矢の稽古に余念がなかった。姫が十三歳になったある日、東の空に狼煙が上がった。このときになって姫はようやく自らの出自を明らかにし、出雲の国に寇が迫っているので急ぎ帰らなければならないと言った。翁と媼は引き留めたが、姫は家を忍び出て東に向かった。気づいた翁と媼は跡を追ったが、浅利の海岸で力尽きて亡くなった。出雲に戻った姫は寇を見事防いだという。姫は波子早脚神社に祀られているという。〔『那賀郡誌』「那賀郡史』を元にあらすじとしてまとめた。〕 姫を宗像三女神の田心姫命(たごりひめ)とする話もある。 神がこの世を収めていたころの話。今の江津市波子の海岸に一艘の箱舟が流れ着いた。通りかかった老夫婦が中を覗くとそこにはかわいい女の子が入っていたので、連れ帰って育てることにした。その女の子は身分のある者らしく良い着物を着て上品であった。老夫婦は我が子のように慈しんで育てた。何年か経って女の子は美しい娘に成長した。ある日、おじいさんが「お前はどこから来たのかね?」と問うと、娘は黙って東の方を指した。何度聞いても娘は黙っていた。娘は美しく成長したが、毎日のように弓矢の稽古に励んでいた。また、家の中では必ず上座に座った。娘が十三歳になったある日、東の出雲の方に狼煙が上がり、天をこがした。それを見た娘はついに出自を明らかにした。娘は出雲の須佐能男命の娘で田心姫といった。幼い頃、心が荒々しかったため、父の怒りに触れ流されたという。夢のお告げで娘が出雲に帰れば、十羅の賊を打ち負かすことができるとのことで、娘は急いで帰らなければならないと言った。老夫婦は泣いて引き留めたが、娘は振り切って走り出した。跡を追った老夫婦だったが、娘は岩陰に隠れてやり過ごした。老夫婦は浅利の海岸まで来たところで力尽きて亡くなってしまった。出雲に戻った田心姫はたちまちの内に十羅の賊を滅ぼし、十羅刹女の名を贈られた。〔日本標準『島根の伝説』を元にまとめた。〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「胸鉏比売」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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