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脈診 : ミニ英和和英辞書
脈診[みゃくしん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [みゃく]
 【名詞】 1. pulse 

脈診 : ウィキペディア日本語版
脈診[みゃくしん]

脈診(みゃくしん)は、患者の脈に触れて拍動の強さや早さ、リズムなどを把握することで、疾病の状態を診察する方法。中国医学では、気血の状態が脈に現われ、脈診で臓腑の様子が分かると考えたため、古くから行われ、診断において重視された。昨今の中国医学では、四診望診聞診問診切診)の一つである切診に含まれる。
アーユルヴェーダ(インド伝統医学)でも古くから用いられており、また古代ギリシャに始まるユナニ医学(ギリシャ・アラビア医学)は、体液のバランスの崩れが病気を引き起こすという体液病理説(四体液説)であったため、体液の状態を知るために と共に脈診を重視した。
== 中国医学 ==

身体をめぐる経脈(気血が流れるルートで、五臓六腑の経に心包経を加えた12経)の拍動を触れることによって、その身体の状態を推測し、各臓腑の陰陽虚実やバランスなどを調べ、病気の診断や予後の判定を行い、治療方針を立てる方法であり、現代医学も脈拍の速さや強さやリズムで診断の助けとするのと近いと考えればよい。しかし、脈という現状の解釈には独自の思想と理論が反映される。
脈診には大きく、比較脈診脈状診の二つがあり、『黄帝内経』の時代には、三部九候診人迎脈口診という比較脈診が基本とされた。現在の中国では、『黄帝内経』や『傷寒論』にも記載される手の寸口の脈を触れて、その脈の状態(脈状)で病態を把握する脈状診が主流である。基本的に中医学では李時珍の『瀕湖脈学』を基調としていると言われるが、これは中医学が明清代の医学を土台としているからである。ちなみに現代中医学の土台となった古典テキストには『張氏医通』『医宗金鑑』などが挙げられる。
現在、日本では『脈経』(『難経』ではない)を起源とする六部定位診がポピュラーである。この脈診は『難経本義』を元に昭和20年代に復興された新しい鍼灸療法である経絡治療で行われた脈診法であり、中国ではあまり行われていない。また、六部定位診は、手の寸口のみで五臓の状態を推測できる画期的な方法であるが、問診を必要ないとする態度から嫌う者も多くいたようである。現在はさらなる発展を遂げ、人迎気口診や#脈位脈状診など、脈状によって診断を行う方法が広まっている。
現在、日本には多くの鍼灸治療法があるが、古典的用語を使っているように見えて、実際には現代中医学の言葉を用いており、中医学の理論によって病態を解説している場合が多い。しかし、実践的臨床として、《脈診》→《手足の要穴に刺鍼》→《脈診》というパターンを保持する様は、どれも経絡治療を土台とするもの、またはその亜流に属すものばかりであり、経絡治療が独自の用語、理論、方法を持つことが、日本の鍼灸医学が発展することにつながるのではないかとする考え方もある。
脈診は経験論的な方法論に基づくものであり、方法論の有効性に関しては科学的/医学的観点からの解明が待たれている側面は否定できない。そこで古来の脈診の方法論に科学的な視点をもたらすべく、現代の定量科学に基づく「脈診器」等の開発も試みられはじめている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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