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thumb 脱酸素剤(だつさんそざい)は、密閉容器の中を脱酸素状態にする薬剤である。鉄の酸化を利用して酸素を吸収するタイプが主流であるが、糖やレダクトンなどの酸化反応を利用した有機系のものも一部で使用されている。酸化を防ぐことにより、カビ、害虫、油脂の変質などを防止することができ、食品包装で広く利用されている。化学反応により若干発熱をする。酸素を取り除く速度は鉄系の方が早く、有機系の方が遅い。また、有機系は二酸化炭素を発生する物がある。 なお、包装用の脱酸素剤は、すべての製品の包装に「食べられません(Do not eat)」と記載されている。 == 歴史 == 1925年に欧米で鉄粉を利用した脱酸素剤が開発された。1960年には米・アメリカンキャン社により、包装内の空気を窒素で置換し、残存した酸素を食品中のグルコースとグルコースオキシダーゼの反応により除去する技術が実用化された。 日本では、1973年(昭和48年)頃にハイドロサルファイトを用いた脱酸素剤が開発されたが、この製品は、食品への臭い移りと人体への有害性、さらに脱酸素効果の持続性に乏しいため、実用化はされなかった。 1977年(昭和52年)頃に鉄系の脱酸素剤「エージレス」(''AGELESS'')が三菱瓦斯化学(現・三菱ガス化学)によって商品化されたが、食品への応用は同社と三全製菓(現・菓匠三全)の共同研究によりなされた。両社の3年に及ぶ研究により、臭いなどを吸着する消臭剤として活性炭を加えた脱酸素剤が完成し、金属探知機に検出されず、電子レンジに使用しても発火しにくいという特性も加わった。新型の脱酸素剤は菓匠三全の「仙台銘菓 萩の月」に初めて同包されたが、日持ちしない生菓子だった「萩の月」が保存料を使わずに賞味期限延長し、土産品や贈答品として販路を拡大するようになると、食品と脱酸素剤を同包する方法は一般に広がった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「脱酸素剤」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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