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腕足動物(わんそくどうぶつ、)は、2枚の殻を持つ海産の底生無脊椎動物。シャミセンガイ、チョウチンガイなどと呼ばれるものを含む。一見して二枚貝に似るが、体制は大きく異なり、貝類を含む軟体動物門ではなく、独立の腕足動物門に分類される。 化石記録ではカンブリア紀に出現し、古生代を通じて繁栄したグループだが、その後多様性は減少し、現生の種数は比較的少ない。伝統的には無関節綱と有関節綱に分けられてきたが、それとは異なる分類体系も提案されている。 学名のはギリシャ語で腕を意味すると、足を意味するを合わせたもので、和名はその直訳である〔〔。 == 特徴 == 腕足動物は真体腔を持つ左右相称動物。 二枚貝のように2枚の殻を持つが、二枚貝類の殻は体の左右に1枚ずつあるのに対して、腕足動物の殻は背腹にあるとされている。殻の成分は分類群によって異なり、有関節類と一部の無関節類は炭酸カルシウム、他はキチン質性のリン酸カルシウムを主成分とする。それぞれの殻は左右対称だが、背側の殻と腹側の殻はかたちが異なる。2枚の殻は、有関節類では蝶番によって繋がるが、無関節類は蝶番を持たず、殻は筋肉で繋がる〔。殻長は5センチメートル前後のものが多い〔。 腹殻の後端から肉茎が伸びる。肉茎は体壁が伸びてできたもので、無関節類では体腔や筋肉を含み、伸縮運動をするが、有関節類の肉茎はそれらを欠き、運動の役には立たない。種によっては肉茎の先端に突起があり、海底に固着するときに用いられる〔〔。肉茎を欠く種もいる〔。 殻は外套膜から分泌されてできる。外套膜は殻の内側を覆っていて、殻のなかの外套膜に覆われた空間、すなわち外套腔を形成する。外套腔は水で満たされていて、がある。触手冠は口を囲む触手の輪で、腕足動物では1対の腕()に多数の細い触手が生えてできている。有関節類では、この腕は腕骨により支持されるが、無関節類は腕骨を持たず、触手冠は体腔液の圧力で支えられる〔〔。 消化管はU字型。触手冠の運動によって口に入った餌(後述)は、食道を通って胃、腸に運ばれる。無関節類では、消化管は屈曲して直腸に繋がり、外套腔の内側か右側に開口する肛門に終わるが、有関節類は肛門を欠き、消化管は行き止まり(盲嚢)になる〔。 循環系は開放循環系だが不完全。腸間膜上に心臓を持つ。真の血管はなく、腹膜で囲われた管がある。血液と体腔液は別になっているとされる〔〔。ガス交換は体表で行われる〔。1対か2対の腎管を持ち、これは生殖輸管の役割も果たす。 神経系はあまり発達していない。背側と腹側に神経節があり、2つの神経節は神経環で繋がっている。これらの神経節と神経環から、全身に神経が伸びる〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「腕足動物」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Brachiopod 」があります。 スポンサード リンク
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