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【名詞】 1. stomach ache 2. abdominal pain =========================== ・ 腹 : [はら, ふく] 【名詞】 1. abdomen 2. belly 3. stomach ・ 腹痛 : [ふくつう] 【名詞】 1. stomach ache 2. abdominal pain
腹痛(ふくつう、はらいた, Abdominal pain)とは、腹部に感じる痛みとして自覚される症状である。 腹痛は主に「内臓性腹痛」、「体性痛」、「関連痛」、「心因性腹痛」などに分けられる。腹痛を発生させる要因も様々なものがあり、体内で発生した何らかの異常を知らせる情報がまず痛みとして自覚される。またこれらの痛みは、異常に対する一種の防御反応とも言えるものである。 痛みの症状が著しい場合は、人体に対して二次的に生理的・心理的影響を及ぼす可能性が高くなるため、速やかに要因を突き止め、病院や診療所など、医療機関で適切な処置を受ける必要がある(急性腹症、疼痛を参照)。 == 腹痛のアプローチ == 急性腹痛では次のようなステップで行うと誤診が少なくなる。まずは外傷性かどうかを調べる。病歴をもとに考え、腹部エコーで臓器損傷を確認する。次に産科的疾患、婦人科的疾患、外科的疾患、内科的疾患と考えていく。どうしても診断がつかなければLQQTSFAを全て埋めるような問診をして、精神的疾患まで考えていく。診断をつける際は緊急手術が必要かどうかを常に考える。たいていの場合、腹痛の緊急性は、心肺血管系の緊急疾患で無い場合、原因によらず、腹膜炎になっているかどうかで決まる。緊急性を感じたら、術前に必要な検査を行い、静脈確保も手術に耐えられるようなものにしなければならない。具体的には、胸部X線写真ではPA像で撮影、腹部X線写真は立位、臥位の二方向撮影、凝固機能、クロスマッチテスト、針は18Gにするといったことを行わなければならない。原則として背部痛を伴う場合は後腹膜臓器の疾患を考える。ブスコパンで反応すれば内科系疾患であり、反応しなければ外科系疾患であるという経験則も使える。救急では診断がつき、バイタルサインが安定化するまでは鎮痛薬を使用しないという原則がある。ブスコパンは鎮痙薬であるので使っても診断は行うことができる。またたとえ診断がついてもモルヒネは膵、胆管系の疾患を増悪させるので禁忌である。 慢性腹痛では、機能性の疾患(過敏性腸症候群、便秘、機能性胃腸症など)が多いが、見逃してはならないのは悪性腫瘍である。 重要な問診事項は以下のようなものである。 *腹痛の位置 :痛い場所ははっきりしているか。はっきりしているならその場所。あるいは、腹部全体がなんとなく痛いのか。 *放散痛はあるか :例えば胆道系の疾患では右の肩甲骨に放散痛を感じるし、膵臓の疾患では背部に、虚血性心疾患では肩に放散痛を感じるという具合である。 *腹痛はいつごろ始まったか :急激に発生した腹痛は潰瘍の穿孔や動脈瘤の破裂、子宮外妊娠の破裂などに関連する。また、食後に起こるのか、空腹時に起こるのかということも重要な情報である。 *腹痛の性質は :痛みは持続するのか、または軽くなったりひどくなったりを繰り返すのか。就寝中に痛みで目がさめることがあるか。 *腹痛以外の症状 :下痢、嘔吐、便秘、下血、発熱などの症状は見られないか。 :特に、腹痛と同時、または後に嘔吐が見られる場合は緊急性が高い可能性がある。 *女性の場合は月経周期 *既往歴 :腹部手術の既往があると腸管の癒着を起こしている可能性がある。 ;腹痛を起す産科的疾患 :正常妊娠、子宮外妊娠、流産、胞状奇胎などは腹痛を主訴に来院することが多い。これらは妊娠第一期に属する疾患であり患者は妊娠に気がついていないことが多く、一般病院を受診しやすい傾向にある。このような受診パターンから腹痛の女性をみたら妊娠を思えという格言ができたのであろう。頸管無力症、早産、前置胎盤、常位胎盤早期剥離、出産、偽陣痛などでも腹痛は起きるが、大抵は産婦人科に受診するので一般医が診る機会は少ない。特に子宮外妊娠破裂、常位胎盤早期剥離は緊急手術になるので注意が必要である。 ;腹痛を起す婦人科的疾患 :器質的疾患としては卵巣捻転、卵巣嚢胞出血、感染症、腫瘍、子宮腺筋症、子宮内膜症があげられる。非器質性疾患としては月経困難症、骨盤うっ血症候群、機能的性器出血などがあげられる。特に卵巣捻転、卵巣嚢胞出血、卵巣膿瘍破裂などでは緊急手術の適応となるので注意が必要である。大抵は下腹部の体性痛を主訴に来院し、画像検査で診断できる。 ;腹痛を起す外科的疾患 :特に緊急手術が必要な非外傷性疾患をあげる。急性虫垂炎、絞扼性イレウス、消化管穿孔、急性腸間膜動脈閉塞症(心房細動から起きやすい)、腹部大動脈瘤破裂、感染症性ショックを伴う腹腔内膿瘍、出血性ショックを伴う腹腔内出血、精巣捻転、鼠径ヘルニア頓挫などがあげられる、特に小児の下腹部痛で精巣捻転がみつかることがあるので小児の場合は睾丸までみる習慣が必要である。診断がつかなくても、筋性防御、進行する低血圧やアシドーシス、低下し続けるHbなどが認められれば緊急手術を考慮する。 ;腹痛を起す内科的疾患 :腹腔、胸腔の全ての臓器がターゲットとなるのだが、特に見逃しがちなのは全身性疾患による腹痛である。具体的には糖尿病性ケトアシドーシス、アルコール性ケトアシドーシス、急性副腎不全、高カルシウム血症、尿毒症、急性間欠性ポルフィリン症、家族性地中海熱、伝染性単核症、リウマチ熱、アレルギー性紫斑病、鉛中毒、麻薬離脱などがあげられる。 :緊急性の高い疾患としては虚血性心疾患(心筋梗塞など)が挙げられる。 :慢性の腹痛で注意すべきは悪性腫瘍である。 以下に腹痛を起こす疾患を表にまとめる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「腹痛」の詳細全文を読む
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